「余剰」という言葉には、「必要分を除いた残り。剰余。余り。」という意味があります。
必要以上にあるものや使用されていないものを表す際によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「余剰」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「余剰」の意味は『必要以上にあるものや使用されていないもの』
余剰の読み方は「よじょう」です。
語源は中国の経済学者である孫子(そんし)の著書「孫子算経」から来ており、
- 「余」は余る、あます、われ
- 「剰」はじょう、余る
の2つが合わさってできた言葉です。
『余剰』には
- 必要分を除いた残り
- 剰余
- 余り
などの意味があります。
「余剰」の正しい使い方を例文で紹介!
「余剰」は、供給が需要を上回る状態を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
余剰分を計算して返金処理してください。
例文②
オークションで余剰在庫の投げ売りをしている。
例文③
余剰資金によって引き起こされたインフレ。
例文④
余剰食品をエコシステムに組み入れる。
例文⑤
決算までに余剰資材を無くする。
【余剰を使う時の注意点】
「余剰」は経済的な概念であるため、具体的な物品や経済的要素に関連して用いることが一般的です。
抽象的な言葉の使い方は注意が必要です。
「余剰」の類義語・言い換え4選
『余剰』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 剰余
- 過剰
- 余分
- 過剰量
類義語①剰余の意味
あまり。余分。割り算のあまり。割りきれないで残った数。
引用:weblio辞書
剰余を考慮して、予算を均等に分配する方法を検討しています。
類義語②過剰の意味
必要な程度や数量を越えて多いこと。ありあまること。また、そのさま。
引用:weblio辞書
過剰なストレスは健康に悪影響を与えることがありますので、リラックスする時間を持つことが大切です。
類義語③余分の意味
余った分。残り。余り。必要や予定より多いこと。また、その数量や、そのさま。余計。
必要以外のこと。また、そのさま。余計。
引用:weblio辞書
結婚式の余分な招待状を減らし、予算を削減しました。
類義語④過剰量の意味
必要とされるよりずっと大きい量
引用:weblio辞書
この商品は過剰量に生産されたため、在庫が溜まってしまっています。
「余剰」と「過剰」の違いは?
「余剰」と「過剰」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「余剰」には必要分を除いた残り・剰余・余りという意味がありますが、それに対し「過剰」には必要な程度や数量を越えて多いこと・ありあまることという意味があります。
「余剰」は有効に利用される余りの部分を指します。
「過剰」は無駄になる余りの部分を指すと言えます。
「余剰」は英語で『surplus』
余剰は英語の『surplus』に言い換えることができます。
英語の『surplusの』には
- 余り
- 過剰
- (金銭の)黒字
- 剰余金
という意味があります。
「余剰」の対義語・反対語は『不足』
余剰の対義語は、『不足』になります。
不足には
- 足りないこと
- 十分でないこと
- 満足でないこと
などの意味があり、物や事象について足りない場合に用いられます。
「余剰」と「不足」は数量や量の面で対照的な言葉であり、正反対の意味を持ちます。
「余剰」は、必要以上にあるものや余っているものを指します。
「不足」は、必要な量や数量が足りない状態を指します。