「示唆に富む」という言葉には、「それとなく教えられる要素が多い・直接的ではなく間接的に色々と教えられることが多い」という意味があります。
日常会話よりもニュースやビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「示唆に富む」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
示唆に富むの意味は『それとなく教えられる要素が多い・直接的ではなく間接的に色々と教えられることが多い』
示唆に富むの読み方は「しさにとむ」です。
語源は「示唆」に「富む」を付け足した言葉です。
- 「示唆」には、直接的ではなくそれとなく教える・ほのめかす
- 「富む」には、豊富にある・多く持っている
という意味があります。
『示唆に富む』には
- それとなく教えられる要素が多い
- 直接的ではなく間接的に色々と教えられることが多い
- 自分の知らないことを遠回しに教わり気づかさせる
などの意味があります。
「示唆に富む」の正しい使い方を例文で紹介!
「示唆に富む」は、自分の知らない物事をそれとなく教えられたり気付かせてくれた時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
おばあちゃんの知恵は、私にとって示唆に富むことが盛りだくさんです。
例文②
現代人では思いつかない示唆に富む文献を拝見しました。
例文③
会長のお話は示唆に富む話です。
例文④
先生の所作は、示唆に富むことばかりで勉強になります。
例文⑤
話題の映画は示唆に富む内容でした。
【示唆に富むを使う時の注意点】
示唆に富むは堅い表現になるのでビジネスシーンや目上の人に使える言葉です。
また「結果勉強になった・たくさん学べた」というニュアンスが含まれた言葉なのでポジティブな表現として使うことができます。
「示唆に富む」の類義語・言い換え5選
『示唆に富む』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 含蓄に富む
- 為になる
- 有益
- 教えられる
- 考えさせられる
類義語①含蓄に富むの意味
含蓄に富む言葉を使ってエッセイを仕上げる。
類義語②為になるの意味
役に立つ。利益になる。
引用:goo辞書
B子はいつも為になる話をしてくれる。
類義語③有益の意味
利益があること。ためになること。また、そのさま。
引用:Weblio辞書
部長の意見を聞くことは有益なことです。
類義語④教えられるの意味
亡くなった母から人生において教えられることが沢山あった。
類義語⑤考えさせられるの意味
今回のセミナーは仕事の進め方を考えさせられる内容でした。
「示唆」と「示す」の違いは?
「示唆」と「示す」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「示唆」にはそれとなく知らせる・ほのめかすという意味がありますが、
それに対し「示す」には、相手によく分かるように知らせるという意味があります。
どちらも「知らせる」という意味を含む言葉ですが知らせ方が違います。
- 「示唆」それとなく・遠回し・間接的
- 「示す」よく分かるように・直接的
このことから「示唆」は”間接的に知らせる”「示す」は”直接的に知らせる”と覚えておくと分かりやすいです。
「示唆に富む」は英語で『suggestive』
示唆に富むは英語の『suggestive』に言い換えることができます。
英語の『suggestive』には
- 暗示的な・示唆に富む
- みだらな思いを誘う・挑発的な
などの意味があります。
「示唆に富む」の対義語・反対語はありません
示唆に富むの対義語は、ありません。
明確な対義語はありませんが対義語として近い言葉は「明示」でしょう。
「示唆」の対義語が「明示」です。
明示は「はっきり示す」という意味なので、示唆の「それとなく知らせる」とは対義語の関係になります。