「知恵」という言葉には、「物事の道理を判断し、正しく処理していく能力」という意味があります。
知識を使って物事を解決するときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「知恵」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「知恵」の意味は『物事を正しく処理していく能力』
【知恵の意味】
- 物事の道理を判断し処理していく心の働き。物事の筋道を立て、計画し、正しく処理していく能力。
- (智慧)仏語。相対世界に向かう働きの智と、悟りを導く精神作用の慧。物事をありのままに把握し、真理を見極める認識力。
引用:goo辞書
知恵の読み方は「ちえ」です。
語源は仏教用語の「智慧」から来ており、
- 「知」は知る、悟る
- 「恵」は恵む、情けをかける、かしこい
の2つが合わさってできた言葉です。
『知恵』には
- 物事の道理を判断し処理していく心の動き
- 物事の筋道を立て、計画し、正しく処理していく能力
- 物事をありのままに把握し、真理を見極める認識力
などの意味があります。
「知恵」の正しい使い方を例文で紹介!
「知恵」は、知識を使って物事を解決するときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
うちの子どもは成長するにつれて知恵が発達してきた。
例文②
クラスでのいじめ問題の解決に君の知恵を貸してほしい。
例文③
動物たちは過酷な自然界で生き抜くために、様々な能力を身につけ、知恵を働かせて生きている。
例文④
クラス全員の知恵を集めて、この問題を解決しましょう。
例文⑤
知恵を絞って考えたプランが、ようやく上司に認められた。
【知恵を使う時の注意点】
「おばあちゃんの知恵袋」とは言いますが、「おばあちゃんの知識袋」とは言わないように、「知恵」には「自身の知識や経験をもとにそれを活用していく」という意味合いがあります。
ただ物事について知っているだけの「知識」とは違うものなので注意しましょう。
「知恵」の類義語・言い換え5選
『知恵』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 智慧
- 知識
- 知性
- 機知
- 理知
類義語①智慧の意味
仏語。相対世界に向かう働きの智と、悟りを導く精神作用の慧。物事をありのままに把握し、真理を見極める認識力。
引用:goo辞書
お金を得ることが幸せに繋がるのかを、智慧を働かせて考える。
類義語②知識の意味
放課後毎日図書館に通うことで、日々新しい知識を得る。
類義語③知性の意味
そのパーティーには知性豊かな著名人達がたくさん出席する。
類義語④機知の意味
その場に応じて、とっさに適切な応対や発言ができるような鋭い才知。ウイット。エスプリ。
引用:weblio辞書
彼女は機知に飛んだジョークで、その場にいた人たちの緊張を緩めた。
類義語⑤理知の意味
彼は話し方がとても理知的で信頼が置ける。
「知恵」と「智慧」の違いは?
「知恵」と「智慧」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「知恵」には物事の道理を判断し、正しく処理していく能力という意味がありますが、
それに対し「智慧」は仏教思想の言葉であり、物事の真理を見極める認識力という意味があります。
知恵は俗世をうまく生き抜くための頭の良さを指す一方、智慧は物事の本質を見極めることにより悟りを導く頭の働きを指します。
例えば、「悪いことにばかり知恵が働く」という文章には、悟りを導くための「智慧」という言葉は使いません。
「知恵」は英語で『wisdom』
知恵は英語の『wisdom』に言い換えることができます。
英語の『wisdom』には
- 賢いこと、賢明、知恵、分別
- 学問、知識、博識
という意味があります。
「知恵」の対義語・反対語はない!
知恵の対義語は、ありません。
そのため、対義で使いたい場合には、「知恵のない」という風に反対の意味に言い換えるしかないようです。