「畢竟」という言葉には、「最終的な結論としては」という意味があります。
文章中によく使われる言葉ですが、話し言葉ではあまり聞き馴染みがないため、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「畢竟」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「畢竟」の意味は『つまるところ』
【畢竟の意味】
[名]《(梵)atyantaの訳。「畢」も「竟」も終わる意》仏語。究極、至極、最終などの意。
[副]さまざまな経過を経ても最終的な結論としては。つまるところ。結局。「―人は死を免れえない」
引用:goo辞書
畢竟の読み方は「ひっきょう」です。
語源は古代インドで使われていたサンスクリット語の「atyanta」から来ており、漢字に訳されることで「畢竟」となりました。
- 「畢」は終わる
- 「竟」は終わる
の2つが合わさってできた言葉です。
『畢竟』には
- さまざまな経過を経ても最終的な結論としては
- つまるところ
- 結局
などの意味があります。
「畢竟」の正しい使い方を例文で紹介!
「畢竟」は、結論を述べる場面などで使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
畢竟信じられるのは自分だけである。
例文②
畢竟するに、あれこれ考えても無駄である。
例文③
畢竟、君のいっていることは正しい。
【畢竟を使う時の注意点】
「畢竟」は文学などの文章中に使われることが多い言葉です。
文頭で使われることが多いので、覚えておきましょう。
「畢竟」の類義語・言い換え4選
『畢竟』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 要するに
- 結局
- とどのつまり
- 最終的に
類義語①要するにの意味
[副]今まで述べてきたことをまとめれば。かいつまんで言えば。つまり。「―勉強をしろということだ」「―君は何を言いたいのかね」
引用:goo辞書
要するに、私を疑っているということね。
類義語②結局の意味
[名]
1 囲碁で、1局を打ちおえること。終局。
2 いろいろの経過を経て落ち着いた最後。結末。
「話は随分長かったが、要するに覚束 (おぼつか) ない―に陥ったのである」〈左千夫・春の潮〉
[副]いろいろなことがあったうえで、最後に落ち着くさまを表す。最終的には。つまるところ。結句。「あれこれやってみたが、―だめだった」「二人は―元のさやにおさまった」
引用:goo辞書
結局、食べ過ぎてしまった。
類義語③とどのつまりの意味
《ボラは成長するとともに名称が変わり、最後にトドという名になるところから》いきつくところ。結局。多く、思わしくない結果である場合に用いる。「―計画は中止になった」
引用:goo辞書
とどのつまり、作戦は失敗したってことでしょ。
類義語④最終的にの意味
結局。落ち着きどころとして。全て終わった時点でのことに言及する際の表現。
引用:Weblio辞書
最終的には、彼と結婚したいと思っています。
「畢竟」と「結局」の違いは?
「畢竟」と「結局」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「畢竟」にはつまるところという意味がありますが、
それに対し「結局」には、いろいろの経過を経て落ち着いた最後という意味があります。
どちらもほぼ同じ意味合いですが、「畢竟」は主に書き言葉として使われているのに対して、「結局」は話し言葉でもよく使われる言葉です。
「畢竟」は英語で『After all』
畢竟は英語の『After all』に言い換えることができます。
英語の『After all』には
- 何といっても
- 結局
などという意味があります。
「畢竟」の対義語・反対語はない
畢竟の対義語は、ありません。