「曰く」という言葉には、「〜が言うことには」という意味があります。
日常会話ではあまり使われない言葉なので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「曰く」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
曰くの意味は『〜が言うことには』
【曰くの意味】
1《の名詞化。「実は」と打ち明けるべき内容の意》隠れた事情や理由。「―のありそうな古時計」
2《「い(言)う」のク語法》(副詞的に用いて)言うことには。「古人―」
「かぐや姫の―、なんでふ去ることかし侍らむと言へば」〈竹取〉
引用:goo辞書
曰くの読み方は「いわく」です。
『曰く』には
- 隠れた事情や理由
- 言うことには
の意味があります。
「曰く」の正しい使い方を例文で紹介!
「曰く」は、隠れた事情や理由を表したり、「〜が言うことには」と表したりする際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
このアパートは家賃が安すぎると思ったが、やっぱり曰く付きだった。
例文②
彼曰く、私は大雑把な人間らしい。
例文③
先生曰く、僕は伸び代があるタイプだそうだ。
例文④
遅刻の原因は本人曰く、電車が遅れたらしいが、本当は寝坊じゃないかな。
例文⑤
先輩曰く、田中さんは昔、結構ヤンチャしていたらしい。
【曰くを使う時の注意点】
ひらがなで「いわく」と書くのが一般的ですが、古典などでは「いはく」と書かれていることもありますので注意しましょう。
また、日曜日の「日」に漢字が似ていますが、違う漢字です。三画目の右側が縦線につかないように書きます。
「曰く」の類義語・言い換え4選
『曰く』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 由縁
- 言う
- 述べる
- おっしゃる
類義語①由縁の意味
土地の名前の由縁を調べ上げた。
類義語②言うの意味
言葉を口に出す。心に思っていること、考え・判断などを相手に伝達するために、言葉に出したり、文章に表したりする。
1 口を通して言葉として出す。
2 言葉にして表す。思うことを言葉で表現する。
3 名づける。称する。…と呼ぶ。
4 世間の人がそのように称する。一般にそう呼ばれている。
引用:goo辞書
先生から、早く帰るように言われている。
類義語③述べるの意味
この商品が売れている理由を述べよ。
類義語④おっしゃるの意味
あなたのおっしゃるとおり、私が間違っていました。
「曰く」と「云く」の違いは?
「曰く」と「云く」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「曰く」には〜が言うことにはという意味がありますが、
それに対し「云く」にも、〜が言うことにはという意味があります。
「曰く」も「云く」も漢字が異なりますが、同じ読み方で同じ意味を示す言葉です。
「曰く」は英語で『say』
曰くは英語の『say』に言い換えることができます。
英語の『say』には
- 言う
- 述べる
などという意味があります。
「曰く」の対義語・反対語はありません
曰くの対義語は、ありません。