「早とちり」という言葉には、「理解しないうちに間違えて失敗すること」という意味があります。
自分や相手の行動に対してよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「早とちり」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
早とちりの意味は『理解しないうちに間違えて失敗すること』
早とちりの読み方は「はやとちり」です。
語源は「早合点」と「とちる」という言葉から来ています。
早合点とは、よく聞いたり確かめたりしないうちに理解したつもりになることを意味します。
一方、「とちる」とは、焦ってうろたえる、失敗するという意味を持っています。
『早とちり』には
- 早合点
- 分かったつもりのまま間違える
- 焦ってうろたえて失敗する
などの意味があります。
「早とちり」の正しい使い方を例文で紹介!
「早とちり」は、日常やビジネスシーンなどに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
時間を早とちりしてしまい、友達に迷惑をかけた。
例文②
彼女が早とちりしてしまい、誤解が生じた。
例文③
早とちりが原因で彼氏と別れたらしい。
例文④
何かあったのかと思い、早とちりをし何度かお電話を致しました。
例文⑤
お急ぎなのかと思い、早とちり致しました。ご連絡はゆっくりで大丈夫です。
【早とちりを使う時の注意点】
早とちりは失敗してしまった際に使用する言葉ですが、使い方によっては言い訳のように聞こえてしまうこともあります。
特にビジネスシーンの場合には、先方に迷惑をかけてない時に使用するほうが良い印象を残せます。
「早とちり」の類義語・言い換え5選
『早とちり』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 早のみ込み
- 早合点
- 独り合点
- 思い込む
- 迂闊
類義語①早のみ込みの意味
勝手に早のみ込みをして、みんなに迷惑をかけた。
類義語②早合点の意味
[名](スル)よく聞いたり確かめたりしないうちにわかったつもりになること。早のみこみ。はやがってん。「―して失敗する」
引用:goo辞書
上司の確認のおかげで、早合点による失敗が少なくなった。
類義語③独り合点の意味
[名](スル)自分だけで、よくわかったつもりになること。ひとりのみこみ。ひとりがってん。「―して話を進めてしまう」
引用:goo辞書
独り合点をして、今回の計画を進めてしまった。
類義語④思い込むの意味
彼女は自分が正しいと思い込む性格だ。
類義語⑤迂闊の意味
- うっかりしていて心の行き届かないこと。また、そのさま。「そんな大事なことを見落とすとは―だった」「―にも口を滑らす」
- 回り遠くて実情にそぐわないこと。実際の役に立たないこと。また、そのさま。「彼の級友に…坐禅をするものがあった。当時彼は其―を笑っていた」〈漱石・門〉
引用:goo辞書
僕の迂闊な発言で彼女を傷つけた。
「早とちり」と「勘違い」の違いは?
「早とちり」と「勘違い」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「早とちり」には分かったつもりになって間違えるという意味がありますが、
それに対し「勘違い」には、間違って思い込んでしまうことという意味があります。
どちらも間違えてしまうという点では共通してますが、「早とちり」はきちんと確認しないうちに分かったつもりになって間違えることに対し、「勘違い」は始めからそうだと思い込んでいるため、自分で間違いだと気が付くのが少ないです。
「早とちり」は英語で『jumping to a conclusion』
早とちりは英語の『jumping to a conclusion』に言い換えることができます。
英語の『jumping to a conclusion』には
- 早とちり
- 早合点
という意味があります。
「早とちり」の対義語・反対語はない
早とちりの対義語は辞書には正確にありません。
ただ、十分な確認をしないままに分かったつもりになるという意味から考えると、「慎重に考える・思慮深い・注意深い」などを反対語として想定することができると言えるかもしれません。