「印象」という言葉には、「人や物に対して心に感じたこと」という意味があります。
何かを目にして何かを感じた時によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「印象」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「印象」の意味は『人や物に対して心に感じたこと』
【印象の意味】
[名](スル)
- 人間の心に対象が与える直接的な感じ。また、強く感じて忘れられないこと。「鮮やかな―を与える」「―が薄い」「第一―」「静かに物象を眺め、自然を―するほどの余裕もなかった」〈倉田・愛と認識との出発〉
- 美学で、対象が人間の精神に直接与える感覚的あるいは情熱的な影響。
引用:goo辞書
印象の読み方は「いんしょう」です。
語源は明治初期に英語の「impression」を訳して作られたそうで、 もともとは仏教語であり「いんぞう」という言葉からきています。
- 「印」はしるし・証明するもの
- 「象」は形・あり様
の2つが合わさってできた言葉です。
『印象』には
- 心に強く残っていること
- 対象物から与えられる感覚
- 情熱的な影響
などの意味があります。
「印象」の正しい使い方を例文で紹介!
「印象」は、人や物などの対象物に対して感じたことなどに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
最初に感じた第一印象から、より好感が持てた。
例文②
印象強い言葉で、お客さんを惹きつける。
例文③
その絵画を始めて見た印象は、寂しいと感じるものだった。
例文④
あの人の生き生きとした姿に印象を受ける。
例文⑤
あの人の言葉がいつまでも印象に残っている。
【印象を使う時の注意点】
「印象」は心に強く感じたことという意味ですので、使用する際は強く心を揺さぶられた時に使用しましょう。
「印象」の類義語・言い換え5選
『印象』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- イメージ
- 心象
- 所感
- 感触
- 感銘
類義語①イメージの意味
[名](スル)心に思い浮かべる像や情景。ある物事についていだく全体的な感じ。心像。形象。印象。また、心の中に思い描くこと。「―がわく」「―をふくらませる」「企業―を高める」「電話の声から―した人と違う」
引用:goo辞書
実際に合ってみたら写真のイメージと違っていた。
類義語②心象の意味
心の中に描き出される姿・形。心に浮かぶ像。イメージ。「―風景」
引用:goo辞書
相手の言動で私の彼女に対する心象が下がった。
類義語③所感の意味
- 事に触れて心に感じた事柄。感想。「―を述べる」「年頭―」
- 仏語。行為が結果としてもたらすもの。
引用:goo辞書
先方の意見を聞いて、私なりに所感を述べさせてもらった。
類義語④感触の意味
- 外界の物事に触れて心に感じること。「自己以外のものの生命の存在に―して以来」〈倉田・愛と認識との出発〉
- 物事の雰囲気などからそれとなく受ける感じ。印象。「議案が通りそうな―を得る」
- 手や肌に触れた感じ。手ざわり。肌ざわり。「カシミアの柔らかい―」
引用:goo辞書
先方との打ち合わせを通じて、良い感触を受けた。
類義語⑤感銘の意味
[名](スル)忘れられないほど深く感じること。心に深く刻みつけて忘れないこと。「深い―を受ける」「お話にいたく―しました」
引用:goo辞書
社長のお話を聞いて深い感銘を受けた。
「印象」と「心象」の違いは?
「印象」と「心象」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「印象」には対象物に対して感情・感覚を受けるという意味がありますが、
それに対し「心象」には、対象物があるとは限らないことがあり、姿や形を心のなかに浮かべるという意味があります。
「印象」は対象物から受けるもの、「心象」は心の中に浮かぶものという相違があります。
「印象」は英語で『impression』
印象は英語の『impression』に言い換えることができます。
英語の『impression』には
- 印象・感銘・影響
- 効果・痕跡
という意味があります。
「印象」の対義語・反対語はない
印象の対義語は明確にはありませんが、印象の英語「impression」の対義語が「expression」となり、日本語では「表現」という意味になります。