「軌跡」という言葉には、「車輪の通った跡・ある人や物事がたどってきた跡」という意味があります。
「車輪の通った跡」の意味としても使われますが、「先人が成し遂げた偉業」や、「偉業を成し遂げるまでに辿った道のり」のことを意味することの方が一般的によく使われる言葉です。
しかし、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「軌跡」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「軌跡」の意味は『車輪の通った跡・ある人や物事がたどってきた跡』
軌跡の読み方は「きせき」です。
- 「軌」は車が通ったあとのくぼみ
- 「跡」は何かが通って行ったしるし
の2つが合わさってできた言葉です。
『軌跡』には
- 車輪の通った跡
- 先人の行いの跡
- ある人や物事がたどってきた跡
などの意味があります。
「軌跡」の正しい使い方を例文で紹介!
「軌跡」は、誰かの通ってきた道筋など、その跡について指す言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼の人生の軌跡を小説にしたい。
例文②
犯人の車の軌跡を調べた。
例文③
その方程式の軌跡を求める問題は難しかった。
例文④
彼は母親の心の軌跡をたどろうとした。
例文⑤
安定供給の軌跡に乗るには、さらなるコスト減をしなければならない。
【軌跡を使う時の注意点】
軌跡は車輪の通った跡の意味としても使われますが、先人が成し遂げた偉業を意味する場合や、物事を成し遂げるまでに辿った道のりのことを意味することの方がより一般的です。
数学においては、ある一定の条件に従って動く点によって描く線や図形のことを意味します。
使われる場面によって、その意味を解釈しましょう。
「軌跡」の類義語・言い換え5選
『軌跡』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 興亡
- 轍
- 変遷
- 道筋
- 歴史
類義語①興亡の意味
おこることとほろびること。
引用:goo辞書
その大国は興亡を経てきた。
類義語②轍の意味
車の通ったあとに残る車輪の跡。
引用:goo辞書
ぬかるみに轍が残っていた。
類義語③変遷の意味
時の流れとともに移り変わること。
引用:goo辞書
孫の恰好を見ていると、時代の変遷を感じる。
類義語④道筋の意味
通っていく道・通り道・コース。
引用:goo辞書
その店への道筋を調べた。
類義語⑤歴史の意味
人間社会が経てきた変遷・発展の経過。
引用:goo辞書
人類の歴史をたどる。
「軌跡」と「奇跡」の違いは?
「軌跡」と「奇跡」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「軌跡」には車輪の跡や、先人の行いの後に様々な伝統が受け継がれていく事という意味がありますが、
それに対し「奇跡」には、常識では考えられない不思議な出来事・現象という意味があります。
「奇跡」と「軌跡」同音異義語のため、言葉で聞くだけでは違いが分かりづらいですが、漢字で書けばその意味は全く違っていて、すぐに理解する事ができます。
軌跡とは車輪の跡を表現していたり、その人の生きた跡の事を指していること。
奇跡といえば、通常起こりえない出来事を指しているという事が分かります。
「軌跡」は英語で『locus』『track』
軌跡は英語の『locus』『track』に言い換えることができます。
locusの意味
trackの意味
track
(車・船などの)通った跡、わだち
引用:Weblio辞書
英語の『locus・ track』には
- 位置・座・遺伝子座・軌跡
- (車・船などの)通った跡・わだち
という意味がそれぞれあります。
「軌跡」の対義語・反対語はない!
軌跡の対義語は、ありません。