「計略」という言葉には、「ある目的を達成するために事前に考えておく手段」という意味があります。
目的や目標達成の事前準備をする際によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「計略」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「計略」の意味は『ある目的を達成するために事前に考えておく手段』
計略の読み方は「けいりゃく」です。
語源は漢字の構成から来ており、
- 「計」の意味は、合計・はかりごと・計画
- 「略」は、はかる・うばいとる・おさめる
この2つが合わさってできた言葉です。
『計略』には
- 目的や目標を達成するために前もって準備しておくこと
- 相手をだますためのたくらみや、はかりごと
などの意味があります。
「計略」の正しい使い方を例文で紹介!
「計略」は、目的や目標達成のために事前準備をする際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼の成功は運ではなく、計略と緻密な計画に裏打ちされている。
例文②
彼は競争相手を欺くために、独自のマーケティング計略を展開した。
例文③
将軍たちは敵を混乱させるためにさまざまな計略を駆使した。
例文④
優れた日本の戦国武将は、敵の計略をしっかり見抜いていた。
例文⑤
芸術家は展覧会で注目されるために斬新なプロモーションの計略を考えている。
【計略を使う時の注意点】
計略は、『相手を欺いたり、貶めたりするためのたくらみ』というネガティブな意味でも用いられることがあります。
良い意味と悪い意味の両面を持っていますので、注意して使用しましょう。
「計略」の類義語・言い換え5選
『計略』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 謀略
- 陰謀
- 考案
- 画策
- 作戦
類義語①謀略の意味
人をあざむくようなはかりごと。「—をめぐらす」「敵の—に乗る」
引用:goo辞書
気づいたときには既に敵の謀略にかかっていた。
類義語②陰謀の意味
- ひそかにたくらむ悪事。また、そのたくらみ。「—を企てる」「—に加担する」
- 法律で、二人以上の者が一定の犯行行為について計画・相談すること。
引用:goo辞書
彼は陰謀を巡らせて、組織内での力を拡大しようとしている。
類義語③考案の意味
[名](スル)工夫して考え出すこと。「新しいデザインを—する」
引用:goo辞書
来月のイベントに向けて新しいアイデアを考案しています。
類義語④画策の意味
[名](スル)はかりごとをめぐらすこと。ひそかに計画を立てること。また、その計画。「陰であれこれ—する」
引用:goo辞書
彼は成功するために独自の事業計画を画策しています。
類義語⑤作戦の意味
- 戦いや試合をうまく運ぶ方法や策略。転じて、物事を進めていくうえでのはかりごと。「—を練る」「—を立てる」
- 歩兵・砲兵・騎兵などの、ある期間にわたる一連の対敵戦闘行動。「水際—」「陽動—」
引用:goo辞書
政府は感染対策として、包括的な予防作戦を立てました。
「計略」と「策略」の違いは?
「計略」と「策略」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「計略」には相手を欺いたり、貶めたりするためのたくらみという意味がありますが、
それに対し「策略」には、自分の目的を達成するために用いられる巧妙な手段や企みという意味があります。
「計略」と「策略」は『自分の目的達成のために相手をだまそうとするたくらみ』という共通の意味がありますが、「計略」には『目的が達せられるように前もって考えておく手段』という意味もあります。
つまり、「計略」は「策略」と異なり、ポジティブとネガティブの両方の意味があるのです。
「計略」は英語で『stratagem』
計略は英語の『stratagem』に言い換えることができます。
英語の『stratagem』には
- 軍略
- たくらみ・計略
という意味があります。
「計略」の対義語・反対語はありません
計略の対義語は、ありません。