「怨念」という言葉には、「恨みのこもった思い」という意味があります。
「怨念が残る」などの表現で使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「怨念」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「怨念」の意味は『恨みのこもった思い』
怨念の読み方は「おんねん」です。
語源は2つの漢字の組み合わせから来ており、
- 「怨」はうらむ
- 「念」は思い詰めた考えや気持ち
の2つが合わさってできた言葉です。
『怨念』には
- 恨みのこもった思い
- 恨みに思う気持ち
などの意味があります。
「怨念」の正しい使い方を例文で紹介!
「怨念」は、恨みのこもった思いを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
あのトンネルには怨念をもった幽霊が出ると噂されています。
例文②
あのおじいさんは、怨念を抱きながら死んでいったと言われています。
例文③
アパートの一角から、怨念のようなものを感じる。
例文④
この映画は、怨念を残して亡くなった幽霊の話です。
例文⑤
上司からの理不尽な仕打ちを受け、いつかこの怨念を晴らしたいと思っています。
【怨念を使う時の注意点】
「怨念」の「怨」は音読みで「エン」と読む漢字ですので、「えんねん」と読み間違えないように注意しましょう。
「怨」は、心が押し曲げられている様子や、発散できない負の気持ちを表す漢字です。
「怨念」の類義語・言い換え4選
『怨念』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 遺恨
- 怨恨
- 宿怨
- 憎悪
類義語①遺恨の意味
忘れがたい深いうらみ。宿怨 (しゅくえん) 。
引用:goo辞書
元カレに浮気をされた遺恨を、いつか晴らしたいと思っています。
類義語②怨恨の意味
うらむこと。また、深いうらみの心。
引用:goo辞書
怨恨による殺人事件がニュースになっていた。
類義語③宿怨の意味
かねてからの恨み。年来の恨み。旧怨。宿恨。宿意。
引用:goo辞書
昔いじめてきた彼には、宿怨を抱いています。
類義語④憎悪の意味
ひどくにくむこと。にくみ嫌うこと。
引用:goo辞書
心の中は、あの女への憎悪でいっぱいだ。
「怨念」と「恨み」の違いは?
「怨念」と「恨み」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「怨念」には恨みのこもった思いという意味がありますが、
それに対し「恨み」には、他からの仕打ちを不満に思って憤り憎む気持ちという意味があります。
どちらも誰かを憤り憎む気持ちを意味する言葉です。
憎む気落ちの度合いは「怨念」の方が強い表現になりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「怨念」は英語で『grudge』
怨念は英語の『grudge』に言い換えることができます。
英語の『grudge』には
- 惜しむ
- うらやむ
などという意味があります。
「怨念」の対義語・反対語は『通念』
怨念の対義語は、『通念』になります。
通念には
- 世間一般に共通して認められている考え
という意味があり、一般的に認められている考えを表す際に用いられます。
グローバル化やジェンダーフリーな取り組みが進み、社会の通念が変わっている。
恨みのこもった思いという意味の「怨念」に対して、世間一般的に認められている考えという意味の「通念」は、反対の意味の言葉として使うことができます。