「世襲」という言葉には、「身分・財産・職業などを、嫡系の子孫が代々受け継いでいくこと」という意味があります。
歌舞伎界や政治界でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「世襲」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「世襲」の意味は『身分・財産・職業などを、嫡系の子孫が代々受け継いでいくこと』
世襲の読み方は「せしゅう」です。
語源は2つの漢字の組み合わせから来ており、
- 「世」は先祖代々
- 「襲」はあとを引きつぐ
の2つが合わさってできた言葉です。
『世襲』には
- 身分・財産・職業などを、嫡系の子孫が代々受け継いでいくこと
などの意味があります。
「世襲」の正しい使い方を例文で紹介!
「世襲」は、身分や財産、職業などを嫡系の子孫が代々受け継いでいくことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
歌舞伎の世界では世襲が当たり前になっている。
例文②
ある国の世襲儀式の様子が、テレビ番組に取り上げられていました。
例文③
政治界では世襲議員が幅を利かせている。
例文④
農家は、世襲によって成り立っていることが多い。
例文⑤
明日、皇位継承身分を世襲されます。
【世襲を使う時の注意点】
王族や皇族などの世代交代は、世界各国で昔から行われてきました。
現代の日本でも天皇はもちろん、歌舞伎や能、落語などの伝統芸能において世襲が多く行われています。
「世襲」の類義語・言い換え3選
『世襲』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 跡取り
- 後継ぎ
- 継承
類義語①跡取りの意味
家督を継ぐこと。また、その人。跡継ぎ。世継ぎ。
引用:goo辞書
彼は地元で有名な酒蔵の跡取り息子です。
類義語②後継ぎの意味
家督を引き継ぐこと。また、その人。跡取り。世継ぎ。後嗣 (こうし) 。
引用:goo辞書
我が家は自営業なので、息子は後継ぎです。
類義語③継承の意味
前代の人の身分・仕事・財産などを受け継ぐこと。承継。
引用:goo辞書
イギリスの王位継承について学びました。
「世襲」は英語で『heredity』
世襲は英語の『heredity』に言い換えることができます。
英語の『heredity』には
- 世襲
- 相続
などという意味があります。
「世襲」の対義語・反対語は『禅譲』
世襲の対義語は、『禅譲』になります。
禅譲には
- 中国における易姓革命観に基づく君主交代の一形式
- 天子がその位を世襲としないで有徳の人に譲ること
などの意味があり、天子が世襲せず、有徳の人に位を譲ることを表す際に用いられます。
近々、社長が役職を禅譲するのではと噂になっている。
身分・財産・職業などを、嫡系の子孫が代々受け継いでいくことという意味の「世襲」に対して、世襲せずに位を譲るという意味の「禅譲」は、反対の意味の言葉として使うことができます。