「リップサービス」という言葉には、「口先だけで調子のよいことを言うこと」という意味があるカタカナ語です。
お世辞を言う場面などでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「リップサービス」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
リップサービスの意味は『口先だけで調子のよいことを言うこと』
リップサービスの読み方は「りっぷさーびす」です。
語源は英語の「lip service」からきています。
直訳すると口でのサービスとなり、人を喜ばせるために良いことを言うというような意味合いになります。
『リップサービス』には
- 口先だけで調子のよいことを言うこと
- 世辞
の意味があります。
「リップサービス」の正しい使い方を例文で紹介!
「リップサービス」は、口先だけで調子のよいことを言うことを表す場面などで使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
店員さんのリップサービスに乗せられて、新しいセーターを買ってしまった。
例文②
同期は上司に対するリップサービスがうまいので、見習いたいと思う。
例文③
リップサービスだと分かっていても、褒められると嬉しい。
例文④
彼は学生の時から友達や先輩へのリップサービスがうまいので、営業としてうまくやっていくだろう。
例文⑤
僕は口下手なので、うまくリップサービスができない。
【リップサービスを使う時の注意点】
「リップサービス」とは、自分が思っていないことでも相手を喜ばせるために感じのいいことを言うという意味です。
ビジネスシーンでは、上司との関係を深めたり、お客様に気に入られたりするために使われることが多いです。
しかし、あまりにもリップサービスをしすぎるとかえって白々しいですので、気をつけながらリップサービスをするようにしましょう。
「リップサービス」の類義語・言い換え4選
『リップサービス』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 世辞
- 機嫌取り
- 媚びる
- 社交辞令
類義語①世辞の意味
他人に対する愛想のよい言葉。人に気に入られるような上手な口ぶり。おせじ。
引用:goo辞書
彼は本当にお世辞がうまく、人付き合いが上手で羨ましい。
類義語②機嫌取りの意味
人の気に入るような言動をすること。また、その人。ごきげんとり。
引用:goo辞書
またあいつは、先輩の機嫌取りしている。
類義語③媚びるの意味
他人に気に入られるような態度をとる。機嫌をとる。へつらう。
引用:goo辞書
僕は、媚びてくる人は嫌いです。
類義語④社交辞令の意味
つきあいをうまく進めるための儀礼的なほめ言葉やあいさつ。外交辞令。
引用:goo辞書
ママ友との会話は、社交辞令が多くて疲れる。
「リップサービス」と「社交辞令」の違いは?
「リップサービス」と「社交辞令」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「リップサービス」には口先だけで調子のよいことを言うことという意味がありますが、
それに対し「社交辞令」には、つきあいをうまく進めるための儀礼的な褒め言葉やあいさつという意味があります。
どちらも口先だけで調子よく相手のことをよく言うという意味の言葉ですが、2つの言葉の違いは、褒める目的です。
「リップサービス」は、相手に気に入られるためにする行為ですが、「社交辞令」は、社会的な付き合いを円滑にするための行為です。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので、時と場合に応じて使い分けていきましょう。
「リップサービス」の対義語・反対語は『皮肉』
リップサービスの対義語は、『皮肉』になります。
皮肉には
- 遠回しに意地悪く相手を非難すること
- 当てこすり
などの意味があり、遠回しに相手の嫌がるようなことをいう場合などに用いられます。
隣の家のおばさんは、誰に対しても皮肉なことを言うので、周りからは距離を取られています。
口先だけで調子のよいことを言うことを意味する「リップサービス」に対して、遠回しに嫌なことを言うことという意味の「皮肉」は、反対の意味の言葉として使うことができます。