「系譜」という言葉には、「一族・師弟関係などの繋がり」という意味があります。
血縁・師弟関係や流派・系統などの繋がりを表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「系譜」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「系譜」の意味は『一族・師弟関係などの繋がり』
系譜の読み方は「けいふ」です。
- 「系」はある関係をもって一つの繋がりやまとまりをなすもの
- 「譜」は物事を順序に従って系統だてて書き表したもの
の2つが合わさってできた言葉です。
『系譜』には
- 先祖代々の繋がり、またそれを書き表した図や記録
- 師弟関係などの繋がり、またそれを書き表した図や記録
- 同じような要素や性質を受け継いでいる事物の繋がり
などの意味があります。
「系譜」の正しい使い方を例文で紹介!
「系譜」は、血縁・師弟関係や流派・系統などの繋がりを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
今度大学の授業で自分の家系の系譜を辿ることになったの。
例文②
自然主義の系譜に連なる作家の中では、彼の作品が一番好きなんだ。
例文③
伝説的なフレンチの名店の系譜を継ぐ店がオープンして、連日長蛇の列ができているそうよ。
例文④
歴史をもっと深く学びたいから、系譜学を専攻することにしたわ。
例文⑤
次の記事では、あの2つの国がどうしていがみ合うようになったのか、系譜を遡ることで明らかにしようと思う。
【系譜を使う時の注意点】
系譜は血縁関係のみではなく、師弟関係やある要素や性質を受け継いでいる事柄についても使えます。
ある流派や系統に属するものに対して、「系譜に連なる」や「系譜を継ぐ」という使い方をすることも多いです。
「系譜」の類義語・言い換え5選
『系譜』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 系図
- 家譜
- 系統
- 家系
- 血筋
類義語①系図の意味
系図を作成するために、先祖の戸籍を集めないといけないわね。
類義語②家譜の意味
その家の系譜。一家の系図。
引用:goo辞書
沖縄では祖先を崇拝する家が多くて、琉球の家譜は現在でも多く残っているんだって。
類義語③系統の意味
1 一定の順序を追って続いている、統一のあるつながり。
2 血統。血筋。
3 同じ方面や種類に属していること。
4 個々のものを順序立てて並べ、全体がひとつながりのものとして機能するようにまとめたもの。システム。
5 働きに応じて分けた身体の器官の集まり。
6 進化の面からみた生物間のつながり。類縁関係。
7 遺伝学上、共通の祖先をもつ個体群。微生物の場合は菌種ともいう。
引用:weblio辞書
一人だといつも同じ系統の服ばかり買ってしまうから、よかったら一緒に来て見立ててくれないか。
類義語④家系の意味
その家の系統。いえすじ。血統。
引用:goo辞書
彼の家は政治家の家系だから、料理人になりたいって言ったときは大反対されたらしいわよ。
類義語⑤血筋の意味
芸術家の血筋なだけあって、彼の描く絵は子供の頃から他とは違っていたよ。
「系譜」と「系図」の違いは?
「系譜」と「系図」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「系譜」には一族・師弟関係などの繋がりを書き表した図表という意味がありますが、
それに対し「系図」には、一族の系統を書き記した図表という意味があります。
「系譜」は血縁関係だけでなく師弟関係や流派・系統などの繋がりも読み取れますが、「系図」は血縁関係しか読み取れない点に違いがあります。
例えば、「民主主義の系譜を辿る」という使い方はできますが「系図」は使えません。
「系譜」は英語で『genealogy』
系譜は英語の『genealogy』に言い換えることができます。
英語の『genealogy』には
- 家系・血筋・系統・系図
- 系図学・系譜学・系統研究
という意味があります。
「系譜」の対義語・反対語はない!
系譜の対義語はありません。