「メメントモリ」という言葉は、「死の警告」という意味があるカタカナ語です。
日常生活ではあまり使われない言葉なので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「メメントモリ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「メメントモリ」の意味は『死の警告』
メメントモリの読み方は「めめんともり」です。
メメントモリの語源はラテン語で
- 思い出せという意味の「メメント」
- 死を意味する「モリ」
の2つの言葉が組み合わされた言葉です。
『メメントモリ』には
- 死の警告
- 死の象徴としてのしゃれこうべ
などの意味があります。
「メメントモリ」の正しい使い方を例文で紹介!
「メメントモリ」は、死の警告を表す場面で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼はメメントモリの精神を大切にしている。
例文②
メメントモリを意識することが、日々の感謝につながる。
例文③
今日の講義ではメメントモリについて学びました。
例文④
メメントモリの思想を知り、強い感銘を受けた。
例文⑤
メメントモリの考えをいつでも心に留めておきたい。
【メメントモリを使う時の注意点】
古代ローマ時代に、戦に勝った者たちの気を引き締めるために「今日は勝利したが、明日は負けて死んでいるかもしれない」という意味合いで「メメントモリ」と言わせたことが由来していると言われています。
「メメントモリ」の類義語・言い換えは「ヴァニタス」
『メメントモリ』の類義語や言い換えの言葉は「ヴァニタス」です。
類義語を知り、同じ意味を持つ言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
- ヴァニタス
類義語①ヴァニタスの意味
ヴァニタスとはラテン語で「空虚」「むなしさ」を意味する言葉であり、地上の人生の無意味さや、虚栄のはかなさなどと深く結びついた概念である。
ヴァニタスは、「カルペ・ディエム」や「メメント・モリ」と並ぶ、バロック期の精神を表す概念でもある。
引用:Weblio辞書
この絵は、ヴァニタスが描かれています。
「メメントモリ」と「ヴァニタス」の違いは?
「メメントモリ」と「ヴァニタス」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「メメントモリ」には死の警告を表しますが、
それに対し「ヴァニタス」には、人生の空しさを表します。
どちらも中世ヨーロッパ時代の精神を表す言葉で、死と関連のあるものですが、意味合いが異なります。
「メメントモリ」は、死を意識することで生きていることを大切にするという思想ですが、
「ヴァニタス」は死に対して生きていることは空虚であるという考え方です。
「メメントモリ」の対義語・反対語は『カルペ・ディエム』
メメントモリの対義語は、『カルペ・ディエム』になります。
カルペ・ディエムの意味
その日を摘め(そのひをつめ、ラテン語: Carpe diem、カルペ・ディエム)は、紀元前1世紀の古代ローマの詩人ホラティウスの詩に登場する語句。「一日の花を摘め」、「一日を摘め」などとも訳される。また英語では「seize the day」(その日をつかめ/この日をつかめ)とも訳される。ホラティウスは「今日という日の花を摘め」というこの部分で、「今この瞬間を楽しめ」「今という時を大切に使え」と言おうとしている。
引用:Weblio辞書
カルペ・ディエムには
- その日を摘め
- 今この瞬間を楽しめ
- 今という時を大切に使え
などの意味があり、今を生きることに専念することを表す際に用いられます。
カルペ・ディエムの精神を大切にしています。
「いつか死ぬことを忘れるな」という意味の「メメントモリ」に対して、「今この瞬間を楽しめ」という意味の「カルペ・ディエム」は、反対の意味の言葉として使うことができます。