「精神」という言葉には、「人間の心」という意味があります。
人の心や魂という意味を込めてよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「精神」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「精神」の意味は『人間の心』
【精神の意味】
- 人間のこころ。また、その知的な働き。
- 物質に対し、人間を含む生命一般の原理とみなされた霊魂。たましい。
- 物事をなしとげようとする心の働き。気力。
- 物事の基本的な意義・理念。
- ある歴史的過程や共同体などを特徴づける意識形態。
引用:goo辞書
精神の読み方は「せいしん」です。
語源はギリシャ語のpsykheから来ており、
- 「精」は心身の力・元気
- 「神」は心の働き・魂
の2つが合わさってできた言葉です。
『精神』には
- 人間の心
- たましい
- 物事の基本的な意義・理念
などの意味があります。
「精神」の正しい使い方を例文で紹介!
「精神」は、物事を成し遂げようとする心の働きがある場面で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼の仕事に対する精神が素敵だ。
例文②
座禅をすると精神統一できる。
例文③
こどもにはチャレンジ精神をもってほしい。
例文④
トラブルに巻き込まれて精神的に疲れてしまった。
例文⑤
父の不屈の精神を見習いたい。
【精神を使う時の注意点】
「精神」に「心」ではなく「神」の文字が使われている理由は、「神」には魂という意味があるからといわれています。
中国語に「精心」という言葉があり、入念であるという意味で使われているので間違えないように注意しましょう。
「精神」の類義語・言い換え5選
『精神』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 心
- 精魂
- 理念
- 意志
- 心情
類義語①心の意味
人間の理性・知識・感情・意志などの働きのもとになるもの
引用:Weblio辞書
この歌を聴くと心が温まる。
類義語②精魂の意味
たましい。精神。
引用:Weblio辞書
私の精魂をこめた絵が完成した。
類義語③理念の意味
ある物事についての、こうあるべきだという根本の考え。
引用:Weblio辞書
会社の経営理念を尊重したい。
類義語④意志の意味
目的や計画を選択し、それを実現しようとする精神の働き
引用:goo辞書
最後まで意志を貫いて諦めない。
類義語⑤心情の意味
心の中にある思いや感情。
引用:goo辞書
彼女の心情を考えて支えたい。
「精神」と「心」の違いは?
「精神」と「心」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「精神」には物事を成し遂げようとする心の働きという意味がありますが、
それに対し「心」には、人間の理性・感情などの働きとなるものという意味があります。
どちらも人間のこころや働きになるものという同じような意味をもっていますが、
個人の内面で変化する「心」に対して、「精神」は時代や民族など個人を超えた神や霊的なニュアンスを含む言葉としての意味をもつことがあります。
「精神」は英語で『spirit』『mind』
精神は英語の『spirit』『mind』に言い換えることができます。
どの意味で用いるのかによって対応する英語が違ってきます。
spirit
英語の『spirit』には
- 生命力・精気
- 心もち・考え方
という意味があります。
mind
英語の『mind』には
- 心・精神
- 知性・判断力
という意味があります。
「精神」の対義語・反対語は『物質』
精神の対義語は、『物質』になります。
物質には
- もの
- 品物
- 生命や精神に対立する存在としての物。
などの意味があり、ものを指す言葉として用いられます。
物質的な証拠をつかんだ。
「精神」は人の心を表す言葉に対し「物質」は物理的な存在を表す言葉です。