「スタンディングオベーション」という言葉は、「観客が立ち上がって拍手を送ること」という意味があるカタカナ語です。
演奏会やコンサートなどでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「スタンディングオベーション」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「スタンディングオベーション」の意味は『観客が立ち上がって拍手を送ること』
スタンディングオベーションの読み方は「すたんでぃんぐおべーしょん」です。
語源は英語の「standing ovation」です。
- 「standing」は、立った状態
- 「ovation」は、拍手喝采
という2つの言葉が組み合わされたフレーズとして、英語圏でも使われています。
「スタンディングオベーション」は、1740年代のイギリスで初めて使われたと言われています。
当時の国王・ジョージ2世が演奏を聞いて感動し、立ち上がって拍手をした様子を見て、周りの観客も立ち上がって一緒に拍手を送りました。
このことがスタンディングオベーションの発祥となっています。
『スタンディングオベーション』には
- 演奏会などで、観客が立ち上がって拍手を送ること
などの意味があります。
「スタンディングオベーション」の正しい使い方を例文で紹介!
「スタンディングオベーション」は、演奏会などで、観客が立ち上がって拍手を送る場面で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
その演奏は実に見事で、最後にはスタンディングオベーションが起きた。
例文②
彼の演説に誰もが感動し、気がつくとスタンディングオベーションだった。
例文③
映画の試写会で主演の役者が登場すると、スタンディングオベーションで歓迎された。
例文④
このコンサートで、はじめてスタンディングオベーションを見ました。
例文⑤
その議案は、スタンディングオベーションで可決されました。
【スタンディングオベーションを使う時の注意点】
スタンディングオベーションが起こる場面は、素晴らしい演奏や演説を聞いて感動した時はもちろん、賞賛したい相手が登場したときなどにも使われます。
基本的には会場の全員が立ち上がり拍手をする場面を指しますが、1人でも立ち上がって拍手をしている様子は「スタンディングオベーション」と表されます。
「スタンディングオベーション」の類義語・言い換え3選
『スタンディングオベーション』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 総立ち
- 賞賛
- 拍手喝采
類義語①総立ちの意味
興奮したり驚いたりして、その場にいる全員が立ち上がること。
引用:goo辞書
その選手が逆転ホームランを打ったとき、観客は総立ちだった。
類義語②賞賛の意味
褒めたたえること。
引用:goo辞書
空き巣を捕まえた彼に、賞賛の拍手が送られた。
類義語③拍手喝采の意味
手をたたき、大声をあげてほめること。
引用:goo辞書
最後のランナーがゴールした時、拍手喝采が起こった。
「スタンディングオベーション」と「拍手喝采」の違いは?
「スタンディングオベーション」と「拍手喝采」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「スタンディングオベーション」には演奏会などで、観客が立ち上がって拍手を送ることという意味がありますが、
それに対し「拍手喝采」には、手をたたき、大声をあげてほめることという意味があります。
「スタンディングオベーション」は立ち上がって拍手するという意味合いですが、「拍手喝采」には立ち上がるというニュアンスはなく、手をたたき褒めるという意味で使われます。
どちらも素晴らしい演奏などのパフォーマンスを賞賛するための行為ですが、若干の違いがありますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「スタンディングオベーション」の対義語・反対語は『ブーイング』
スタンディングオベーションの対義語は、『ブーイング』になります。
ブーイングには
- 音楽会・演劇・競技会などで聴衆・観衆がぶうぶう言って不満や非難を表すこと
などの意味があり、聴衆・観衆が不満や非難を表す場面で用いられます。
4番バッターが敬遠された時、場内からブーイングが起こった。
観客が立ち上がって拍手を送ることを表す「スタンディングオベーション」に対して、音楽会・演劇・競技会などで聴衆・観衆がぶうぶう言って不満や非難を表すことを表す「ブーイング」は、反対の意味の言葉として使うことができます。