「尽力」という言葉には、「ある目的の実現のために力を尽くすこと」という意味があります。
プロジェクト成功や顧客に対してよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「尽力」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「尽力」の意味は『力を尽くすこと』
尽力の読み方は「じんりょく」です。
- 「尽」はある事柄に対して可能な限りの努力をする、全てを出し尽くす
- 「力」は物事を行うための能力やエネルギー
の2つが合わさってできた言葉です。
『尽力』には
- 全力を尽くして何かを達成しようとする行為
- 力を尽くすこと・精一杯努力すること・目標達成のために頑張ることを意味する表現
- 持っている力をすべて注ぎ込むことを意味する表現
などの意味があります。
「尽力」の正しい使い方を例文で紹介!
「尽力」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①目上の人が相手の時
目上の人が相手の時に使われます。
【例文①】
日ごろからご尽力いただき感謝しております。
【例文②】
プロジェクトを完遂できたのは皆様のご尽力の賜物です。
例文②目下の人が相手の時
目下の人が相手の時に使われます。
【例文①】
今の私があるのは後輩たちの尽力のおかげです。
【例文②】
今までこの部署に尽力ありがとう。
例文③自分が力を尽くす時
自分が力を尽くす時に使われます。
【例文①】
微力ながら尽力させていただきます。
【例文②】
成功のために尽力してきたつもりです。
【尽力を使う時の注意点】
尽力をつくす、というのはつくすが二重になっているので誤用法になります。
また、依頼したい場合に「ご尽力いただきたい」などと言うと大変失礼に当たります。
依頼したい場合は「お力添えいただきたい」などがよいです。
「尽力」の類義語・言い換え3選
『尽力』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 寄与
- 挺身
- 貢献
類義語①寄与の意味
社会や人のために役立つこと
引用:goo辞書
社会福祉のために寄与します。
類義語②挺身の意味
率先して身を投げ出し、困難な物事にあたること
引用:goo辞書
ボランティア活動に挺身します。
類義語③貢献の意味
ある物事や社会のために役立つように尽力すること。
引用:goo辞書
のちの教育のために貢献します。
「尽力」と「努力」の違いは?
「尽力」と「努力」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「尽力」には力を尽くすという意味がありますが、
それに対し「努力」には、ある目的のため力を尽くすことという意味があります。
目的を果たすために力を尽くすという意味では尽力と努力は似ていますが、
自己実現のための力を尽くすという意味では尽力は使いません。
「尽力」は英語で『effort』
尽力は英語の『effort』に言い換えることができます。
英語の『effort』には
- 尽力
- 努力
という意味があります。
「尽力」の対義語・反対語は『怠惰』
尽力の対義語は、『怠惰』になります。
怠惰には
- なまけてだらしないこと・そのさま
- 怠慢
- 横着
などの意味があり、形容詞として用いられます。
怠惰な姿をさらすな。
尽力は尽力するといいますが、怠惰は怠惰するとは言いませんので注意しましょう。