「遜色ない」という言葉には、「何かと比べて劣って見えることがない」という意味があります。
日常会話やビジネスシーンでもよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「遜色ない」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
遜色ないの意味は『何かと比べて劣って見えることがない』
遜色ないの読み方は「そんしょくない」です。
「遜」は劣る・引けを取る・へりくだるなどの意味で、「色」はいろどり・様子・顔かたちなどの意味があります。
『遜色ない』には
- 何かと比べて劣って見えることがない
などの意味があります。
「遜色ない」の正しい使い方を例文で紹介!
「遜色ない」は、何かと比べて劣って見えないことを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼の実力は、レギュラーメンバーと遜色ないと思います。
例文②
こちらは最新モデルと比べても遜色ない商品ですので、おすすめです。
例文③
母が作る料理は、お店で食べる料理と比べても遜色ない味です。
例文④
PB商品は、有名メーカーと遜色ない使い心地です。
例文⑤
こちらの商品は、大手ブランド商品と比較してもなんら遜色ない品質です。
【遜色ないを使う時の注意点】
「遜色ない」は、他と比べて見劣りしない・引けを取らないという意味で、ポジティブなニュアンスで誉め言葉として使われます。
「遜色ない」を明らかに格下のものと比べての使用や、「ずば抜けて勝っている」という意味で使ったりすると失礼に当たるので使うときは注意が必要です。
また、ビジネスシーンなど目上の相手に使うときは「遜色ありません」など敬語を続けて使います。
「遜色ない」の類義語・言い換え5選
『遜色ない』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 大差ない
- 引けを取らない
- 負けず劣らず
- 匹敵
- 肩を並べる
類義語①大差ないの意味
同じように見えること、異なる点が分からないことなどを意味する表現。
引用:weblio辞書
前回のテスト結果と大差ない成績だった。
類義語②引けを取らないの意味
相手に比べて劣っていたり、相手に先を行かれたりしていないさま。負けていない様子。
引用:weblio辞書
子ども達は、優勝候補に引けを取らない試合内容で頑張っていました。
類義語③負けず劣らずの意味
互いに優劣がつけにくいさま。
引用:goo辞書
彼らは誰にも負けず劣らず、努力する人達です。
類義語④匹敵の意味
あのレベルに匹敵する商品はありません。
類義語⑤肩を並べるの意味
- 横に並ぶ。肩をそろえて進む。
- 対等の位置に立つ。同じ程度の力や地位をもって張り合う。
引用:goo辞書
営業成績トップの社員と肩を並べるには、相当頑張らなくてはならない。
「遜色ない」と「大差ない」の違いは?
「遜色ない」と「大差ない」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「遜色ない」には何かと比べて劣って見えることがないという意味がありますが、
それに対し「大差ない」には、同じように見えること、異なる点が分からないことという意味があります。
「遜色ない」は他のものと比べたとき、質や仕上がりに見劣りがないことを表すときに使われます。
一方で、「大差ない」は見た目が多少違う物であっても速さや重さに大きな違いがないと表すときに使われる表現です。
「遜色ない」は英語で『stand comparison with』
遜色ないは英語の『stand comparison with』に言い換えることができます。
英語の『stand comparison with』には
- 遜色がない
という意味があります。
「遜色ない」の対義語・反対語は『引けを取る』
遜色ないの対義語は、『引けを取る』になります。
引けを取るには
- 負ける
- 劣る
などの意味があり、何かと比べて見劣りする・劣ることを表す時に用いられます。
見た目では引けを取るが、性格の良さでは引けを取らない。
「遜色ない」は何かと比べて劣って見えることがないことを表し、「引けを取る」は何かと比べて見劣りする・劣ることを表す言葉です。