「怒涛」という言葉には、「激しい勢いで打ち寄せる大波」という意味があります。
日常会話でもよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「怒涛」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「怒涛」の意味は『激しい勢いで打ち寄せる大波』
怒涛の読み方は「どとう」です。
「怒」は中学1年生で習う漢字、「涛」は「濤」の略字で、
- 「怒」は勢いがはげしい
- 「涛」はおおなみ。大きい波
の2つが合わさってできた言葉です。
『怒涛』には
- 激しい勢いで打ち寄せる大波
- 激しい勢いで押し寄せる様子
などの意味があります。
「怒涛」の正しい使い方を例文で紹介!
「怒涛」は、激しい勢いで押し寄せる様子を表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
特に子どもが小さいうちは、毎日が怒涛の日々ですよ。
例文②
収穫の時期が来たので怒涛の日々が始まるでしょう。
例文③
売れっ子アイドルは怒涛のスケジュールをこなしているらしい。
例文④
プロ野球観戦に行ったら、人気選手に怒涛の勢いでファンが押し寄せていました。
例文⑤
後半は怒涛の勢いで追いつき勝利を納めました。
【怒涛を使う時の注意点】
「怒涛」は激しい勢いで打ち寄せる大波という意味で、転じて激しい勢いで押し寄せる様子を意味しています。
例文のように「怒涛の日々」「怒涛の勢い」「怒涛のスケジュール」など、勢いが激しい様子や物事が勢いよく展開していく様子を表現する言葉です。
「怒涛」の類義語・言い換え5選
『怒涛』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 怒濤
- 波乱
- 大乱
- 激動
- 大荒れ
類義語①怒濤の意味
昨日の試合は、怒濤の快進撃で勝利したのでとても面白かったです。
類義語②波乱の意味
- 大小の波。波濤(はとう)。
- 激しい変化や曲折のあること。また、そうした事態。騒ぎ・もめごとなど。
引用:weblio辞書
今週のドラマは波乱の展開になりそうなので、絶対に見逃せない。
類義語③大乱の意味
応仁の大乱は、室町時代の8代将軍・足利義政のときに起こった内乱のことです。
類義語④激動の意味
今週は、仕事がかなり忙しくて激動の1週間でした。
類義語⑤大荒れの意味
読み方:おおあれ
- はなはだしく荒れはてていること。
- 振る舞いや気持ちのあり方が、非常に荒っぽくなること。また、そのさま。
- 天候がひどく荒れること。暴風雨。
- 全く予想外の成り行きとなること。
引用:goo辞書
今回の運動会は、赤組も青組も強そうなので大荒れの展開になりそうですね。
「怒涛」と「怒濤」の違いは?
「怒涛」と「怒濤」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「怒涛」には激しい勢いで打ち寄せる大波という意味がありますが、
それに対し「怒濤」には、荒れ狂う大波・はげしい勢いで押し寄せるようすという意味があります。
「怒涛」と「怒濤」はどちらも強烈な勢いで押し寄せる様子や規模・勢いが強く激しい様子を表す言葉で、
意味や使い方は同じです。
「涛」と「濤」は異字体と正字の関係であり、「涛」は「濤」の略字で意味や使い方は同じなので、
どちらを使うか迷った時は好みや書きやすさで選ぶようにしましょう。
「怒涛」は英語で『hectic』
怒涛は英語の『hectic』に言い換えることができます。
英語の『hectic』には
- 興奮した・熱狂的な・多忙をきわめた・てんてこまいの
- 消耗熱の・熱のある・病的に紅潮した
という意味があります。
「怒涛」の対義語・反対語は『安寧』
怒涛の対義語は、『安寧』になります。
安寧には
- 無事でやすらかなこと
- 世の中が穏やかで安定していること
などの意味があり、無事でやすらかなことを表すときに用いられます。
社会の安寧を乱す事件が起こってしまった。
「怒涛」は、はげしい勢いで押し寄せる様子
「安寧」は、無事でやすらかな様子を意味しています。