「脚色を加える」という言葉には、「事実をおもしろく伝えるために粉飾を付け足す」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「脚色を加える」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「脚色を加える」の意味は『事実をおもしろく伝えるために粉飾を付け足す』
脚色を加えるの読み方は「きゃくしょくをくわえる」です。
語源は、事実をおもしろく伝えるために粉飾を加えることを意味する「脚色」と、付け加えるという意味の「加える」が組み合わされた言葉です。
『脚色を加える』には
- 事実をおもしろく伝えるために粉飾を付け足す
などの意味があります。
「脚色を加える」の正しい使い方を例文で紹介!
「脚色を加える」は、事実をおもしろく伝えるために粉飾を加えることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
ドラマ化するにあたって、原作に脚色を加えている。
例文②
あの人は脚色を加えて話をすることが多い。
例文③
実際の出来事に少し脚色を加えて漫画にしよう。
例文④
脚色を加えることはあっても、基本的には原作の展開を守ります。
例文⑤
脚色を加えることは、決して悪いことではない。
【脚色を加えるを使う時の注意点】
「脚色」には、「小説や事件などを舞台・映画・放送で上演できるように脚本にすること」という意味もあります。
しかし、「脚色を加える」という表現で使う場合は、一般的に「事実をおもしろく伝えるために粉飾を加えること」という意味合いで使われますので、覚えておきましょう。
「脚色を加える」の類義語・言い換え3選
『脚色を加える』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 劇化
- 大袈裟
- 潤色
類義語①劇化の意味
事件や小説などを劇にすること。
引用:goo辞書
話題の小説が劇化されることになったらしい。
類義語②大袈裟の意味
物事を実質以上に誇張するさま。また、誇張されたさま。おおぎょう。
引用:goo辞書
あの芸人は、大袈裟なリアクションだ。
類義語③潤色の意味
表面をつくろい飾ったり事実を誇張したりしておもしろくすること。
引用:goo辞書
今日の出来事を潤色して妻に伝えた。
「脚色」と「脚本」の違いは?
「脚色」と「脚本」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「脚色」には小説や事件などを舞台・映画・放送で上演できるように脚本にすることという意味がありますが、
それに対し「脚本」には、演劇や映画などの仕組み・舞台装置、俳優のせりふ・動作などを記したものという意味があります。
違いは、小説などの原作を元に脚本することを「脚色」と言い、劇などの台本のことを「脚本」と言います。
似ている言葉ですが、意味や使われ方が異なりますので、混同しないようにきをつけましょう。
「脚色を加える」は英語で『adapt』
脚色を加えるは英語の『adapt』に言い換えることができます。
英語の『adapt』には
- 脚色する
- 改作する
などという意味があります。
「脚色を加える」の対義語・反対語は『事実』
脚色を加えるの対義語は、『事実』になります。
事実には
- 実際に起こった事柄
- 現実に存在する事柄
などの意味があり、実際に起こった事柄を表す際に用いられます。
僕はただ、事実を伝えただけです。
事実をおもしろく伝えるために粉飾を加えることという意味の「脚色を加える」に対して、実際に起こった事柄という意味の「事実」は、反対の意味の言葉として使うことができます。