「際して」という言葉には、「ある行為、事態にあたって」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「際して」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
際しての意味は『ある行為、事態にあたって』
際しての読み方は「さいして」です。
語源はよくわかっておりません。
際には物事の交わりという意味があり、その連用形に当たるのが「して」になります。
『際して』には
- ある行為・事態にあたって
- 折に
などの意味があります。
「際して」の正しい使い方を例文で紹介!
「際して」は、日常の会話や文章などにも使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
ご入会に際していくつか注意事項がございます。
例文②
新しいシステムの導入に際して説明会があります。
例文③
薬の服用に際して薬剤師から説明があります。
【際してを使う時の注意点】
際してを使う場合はできるだけ簡潔にしたい場合に使います。
丁寧語ではないため目上の人に使う場合は「際しまして」と使うようにしましょう。
「際して」の類義語・言い換え4選
『際して』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- ついて
- 関して
- 折に
- 於いて
類義語①ついての意味
ある事柄に関して、その範囲をそれと限定する。
引用:goo辞書
その不動産物件については登記が必要です。
類義語②関しての意味
…について。…にかかわって。
引用:goo辞書
この問題に関しては専門家の意見を聞くべきだと思います。
類義語③折にの意味
過ぎゆく時の中の、区切られたある時点。機会。
引用:goo辞書
東京への出張の折にはご挨拶に伺わせていただきます。
類義語④於いての意味
場合・事柄を表す。…に関して。…について。…にあって。
引用:goo辞書
この契約に於いての注意は説明の通りです。
「際して」と「あたって」の違いは?
「際して」と「あたって」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「際して」にはある行為、事態にあたってという意味がありますが、
それに対し「あたって」には、時点・段階・場合を指し示す言い回しという意味があります。
際してもあたっても似たような言葉の使い方をします。
際しては物事や事態が差し迫っている場合に使うことが多く、あたっては事態が少し遠い未来の場合に使われることが多いので、物事や事態がいつ起こるのかで使い分けるようにしましょう。
「際して」は英語で『on the occasion of』
際しては英語の『on the occasion of』に言い換えることができます。
英語の『on the occasion of』には
- 際して
- あたって
という意味があります。
「際して」の対義語・反対語はありません
際しての対義語は、ありません。