「傾奇者」という言葉には、「異風を好む変わり者のこと」という意味があります。
変わっている人を表現するときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「傾奇者」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
傾奇者の意味は『異風を好む変わり者のこと』
【傾奇者の意味】
かぶき者(かぶきもの。傾奇者、歌舞伎者とも表記)は、戦国時代末期から江戸時代初期にかけての社会風潮。特に慶長から寛永年間(1596年 - 1643年)にかけて、江戸や京都などの都市部で流行した。異風を好み、派手な身なりをして、常識を逸脱した行動に走る者たちのこと。茶道や和歌などを好む者を数寄者と呼ぶが、数寄者よりさらに数寄に傾いた者と言う意味である。
引用:weblio辞書
傾奇者の読み方は「かぶきもの」です。
語源は茶道や和歌などを好む人を意味する数寄者から来ており、
『傾奇者』には
- 異風を好み、派手な身なりをして、常識を逸脱した行動に走る者たちのこと
- 戦国時代末期から江戸時代初期にかけての社会風潮
などの意味があります。
「傾奇者」の正しい使い方を例文で紹介!
「傾奇者」は、異風を好み派手な身なりで変わった行動をする人を表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
社内で「傾奇者だ」と言われている上司へのお土産は、何を買えばいいのか迷います。
例文②
都会には奇抜な服で電車に乗っている傾奇者がいる。
例文③
バラエティ番組では、傾奇者的なキャラクターが重宝されています。
例文④
とにかく傾奇者と言われていた彼が、結婚してから常識人へと変化しました。
例文⑤
私の父はド派手なファッションを好む傾奇者で、小さい頃PTAには来てほしくはなかった。
【傾奇者を使う時の注意点】
「傾奇者」は異風を好む変わり者・常識を逸脱した行動に走る者たちという意味で「かぶきもの」と読みます。
「傾奇者」は、戦国時代末期から江戸時代初期に庶民の間で流行った社会風潮からできた造語で、普通の人とは異なる人のことを表すときに使われる言葉です。
人によってはポジティブな意味で「個性的」またはネガティブな意味で「偏見的」と解釈できてしまう言葉なので使う際には注意が必要です。
「傾奇者」の類義語・言い換え5選
『傾奇者』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 伊達男
- 変人
- 型破り
- 破天荒
- 婆娑羅者
類義語①伊達男の意味
彼は女性にモテる要素を熟知している伊達男だ。
類義語②変人の意味
社内で変人で有名な彼と結婚したい彼女は、もっと変人だと思う。
類義語③型破りの意味
一般的、常識的な型や方法にはまらないこと。また、そのようなやり方であるさま。
引用:goo辞書
彼女の作品は想像を超える型破りなデザインです。
類義語④破天荒の意味
上司は破天荒な人なので、ついていくのがやっとです。
類義語⑤婆娑羅者の意味
肝が据わった婆娑羅者はそのうち大物になる確率が高いと思います。
「傾奇者」と「数奇者」の違いは?
「傾奇者」と「数奇者」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「傾奇者」には異風を好む変わり者のことという意味がありますが、
それに対し「数奇者」には、 数寄の道に専念する人・色好みの人という意味があります。
どちらも普通と違っている人を意味しますが、数奇者より傾奇者の方が変わり者である度合いが大きいという、風変りさの度合いが違いです。
また、「数奇者」には変わり者の意味だけでなく、風流を好む人や色好みの人という意味もあります。
「傾奇者」は英語で『eccentric person』
傾奇者は英語の『eccentric person』に言い換えることができます。
英語の『eccentric person』には
- 奇人
- 変人
という意味があります。
「傾奇者」の対義語・反対語は『凡夫』
傾奇者の対義語は、『凡夫』になります。
凡夫には
- 愚かな人・仏教の教えを理解していない人
- 平凡な人・普通の人・凡人
などの意味があり、平凡な人・普通の人・凡人を表すときに用いられます。
凡夫の私には理解するのは難しいが、世界的に評価されている映画なので一度見てみようと思います。
「傾奇者」には異風を好む変わり者のことを意味しますが、「凡夫」には愚かな人・平凡な人・普通の人という意味があります。