「腕に縒りをかける」という言葉には、「自信のある腕前を十分に発揮しようと意気込む」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「腕に縒りをかける」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「腕に縒りをかける」の意味は『自信のある腕前を十分に発揮しようと意気込む』
腕に縒りをかけるの読み方は「うでによりをかける」です。
語源は、能力や腕前を表す「腕」と、意気込んで取り組むことを表す「縒りをかける」が組み合わされた言葉です。
「縒り」とは、生糸を絡めることで丈夫な糸を作ることが語源となっています。
『腕に縒りをかける』には
- 自信のある腕前を十分に発揮しようと意気込む
などの意味があります。
「腕に縒りをかける」の正しい使い方を例文で紹介!
「腕に縒りをかける」は、自信のある腕前を十分に発揮しようと意気込むことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
誕生日に、旦那が腕に縒りをかけた料理を作ってくれた。
例文②
孫のためならと、母は腕に縒りをかけて手作りのドレスを作った。
例文③
義母が腕に縒りをかけたおせちは美味しい。
例文④
腕に縒りをかけて食事を振る舞いたいところだが、時間が取れないのが悔しい。
例文⑤
彼女が自宅でラーメンが食べたいと言うので、腕に縒りをかけるぞ!
【腕に縒りをかけるを使う時の注意点】
「腕に縒りををかけて料理を作る」という表現でよく使われますが、手先の器用さや、何かの技術を使う時など料理に限らず使うことができます。
「腕に縒りをかける」の類義語・言い換え3選
『腕に縒りをかける』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 張り切って
- 気合いを入れる
- 熱心に
類義語①張り切っての意味
ラ行五段活用の動詞「張切る」「張り切る」の連用形である「張切り」「張り切り」の促音便形に、接続助詞「て」が付いた形。
引用:Weblio辞書
娘の初めての誕生日は、張り切って準備した。
類義語②気合いを入れるの意味
緊張感を高め、精神を集中する。
引用:goo辞書
初デートは、メイクも服装も気合いを入れる。
類義語③熱心にの意味
気合が入っているさまや情熱が感じられるさま、あるいは物事に対して全力であるさまなどを意味する表現。
引用:Weblio辞書
寄木細工体験は、熱心に取り組みました。
「腕に縒りをかける」と「腕を振るう」の違いは?
「腕に縒りをかける」と「腕を振るう」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「腕に縒りをかける」には自信のある腕前を十分に発揮しようと意気込むという意味がありますが、
それに対し「腕を振るう」には、能力や技量を十分に発揮するという意味があります。
「腕に縒りをかける」は、物事を準備する前に張り切っている様子を表しますが、「腕を振るう」は実際に力を発揮している様子を表します。
似ている言葉ですが、ニュアンスが若干異なりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「腕に縒りをかける」は英語で『to put all one's skill』
腕に縒りをかけるは英語の『to put all one's skill』に言い換えることができます。
英語の『to put all one's skill』には
- 腕によりをかける
という意味があります。
「腕に縒りをかける」の対義語・反対語は『手抜き』
腕に縒りをかけるの対義語は、『手抜き』になります。
手抜きには
- しなければならない手続きや手間を故意に省くこと
などの意味があり、しなければならないことを故意にしないことを表す際に用いられます。
手抜き料理ばかりだけど、味はうまい。
自信のある腕前を十分に発揮しようと意気込むという意味の「腕に縒りをかける」に対して、しなければならない手続きや手間を故意に省くことという意味の「手抜き」は、反対の意味の言葉として使うことができます。