「幾星霜」という言葉には、「苦労を経た上での長い年月」という意味があります。
小説や詩などでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「幾星霜」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
幾星霜の意味は『苦労を経た上での長い年月』
幾星霜の読み方は「いくせいそう」です。
語源は「幾」は不定の数量を意味し、「星霜」は星が1年で一周し霜が毎年降ることから「年月」を表します。
このため、「幾星霜」は「不定の年月」という意味で「幾星霜」が使われるようになりました。
『幾星霜』には
- 苦労を経た上での、長い年月
- いくとしつき
などの意味があります。
「幾星霜」の正しい使い方を例文で紹介!
「幾星霜」は、長い時間の経過や歳月の長さを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
幾星霜の歳月を経て父と再会しました。
例文②
私とAさんは幾星霜も変わらぬ友情で結ばれています。
例文③
幾星霜の険しい道の先には素晴らしい景色が見れるだろう。
例文④
幾星霜を経て祖父と祖母が再会し結婚できた話に感動しました。
例文⑤
彼のくたびれた身なりには、幾星霜もの汗と埃で彼の苦労が伝わってくるようだった。
【幾星霜を使う時の注意点】
「幾星霜」は苦労を経た上での長い年月という意味で、苦労して何かを成し遂げた後「どのくらいの月日が経ったのだろう」というニュアンスで使われます。
言葉の響きが美しく、主に小説や詩などの文学作品の中でよく使われる言葉です。
「幾星霜」の類義語・言い換え4選
『幾星霜』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 悠久
- 歳月
- 長年
- 幾年
類義語①悠久の意味
この像は悠久の平和を願って建てられたそうです。
類義語②歳月の意味
原材料の入手が難しく商品の完成まで1年の歳月がかかるだろう。
類義語③長年の意味
長年の習慣なので今更変えることは難しいです。
類義語④幾歳月の意味
母は幾年にも及ぶ苦労を背負って、私達を育ててくれました。
「幾星霜」と「悠久」の違いは?
「幾星霜」と「悠久」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「幾星霜」には苦労を経た上での長い年月という意味がありますが、
それに対し「悠久」には、果てしなく長く続くこと・長く久しいこと・そのさまという意味があります。
どちらも長い年月や歳月を表現する言葉ですが、
「幾星霜」は苦労した上で過ごした期間や年月が長いことを表す時にも使われます。
一方「悠久」は、人の一生や歴史の中で絶え間なく続いているものや、時の流れに縛られない存在を表現する時に使われる言葉です。
どちらも文学作品などの文章で使うことが一般的で、口語では「永遠」「永久」などが使われます。
「幾星霜」は英語で『a long time』
幾星霜は英語の『a long time』に言い換えることができます。
英語の『a long time』には
- 長い年月
という意味があります。
「幾星霜」の対義語・反対語は『短期』
幾星霜の対義語は、『短期』になります。
短期には
- 短い期間
- 短期間
などの意味があり、短い期間を表すときに用いられます。
来週から短期講習を受けることになりました。
「幾星霜」は苦労を経た上での長い年月を意味し、「短期」は短い期間を意味しています。