IT業界などでよく使われている『エンドポイント』には、『終点』『末端』という意味があります。
情報技術が発展し、社会のデジタル化が進む中で、IT用語に関する知識が求められる仕事も増えています。
言葉の意味を理解することで、自分自身のスキルアップや自己成長にも繋がるでしょう。
この記事では『エンドポイント』の意味や、シーン別での使い方や例文などを分かりやすく紹介します。
エンドポイントの意味は4パターン
エンドポイントは英語で『end point』と表記され
・終点、末端
・数学で線分の端点
・ネットワークに接続されている端末の総称
・医療では、臨床試験・治療行為の有効性を判断、評価するための指標
などの意味があります。
カタカナ語のエンドポイントは『endpoint』が語源となっており、各分野ごとに少しずつ違う使われ方をしていますので、詳しく見ていきましょう。
IT業界でのエンドポイントの意味は4つ
IT業界で使われるエンドポイントには、
・エンドポイント『ネットワークに接続されている端末の総称』
・エンドポイントセキュリティ『スマホやタブレット端末などのセキュリティ対策』
・エンドポイント検出応答『セキュリティ対策システムの一種』
・エンドポイント保護プラットフォーム『コンピュータウイルス感染の保護ソフト』
という意味があります。
エンドポイントの意味①『ネットワークに接続されている端末の総称』
エンドポイントとは、ネットワークに接続されたパソコンやPDA、携帯電話などのネットワーク端末の総称である。
エンドポイントは、いわゆるクライアントのことを指すことが多いが、サーバーを含む場合もある。
従来、企業内のエンドポイントは、社内に設置されているネットワーク端末のみであった。しかし、インターネットの普及により、従業員が自宅や出先からブロードバンドや公衆無線LANなどを用いてリモートアクセスを行ったり、社外ユーザーがエクストラネットを利用してアクセスすることも可能となり、エンドポイントの範囲は大きく広がっている。
引用:IT用語辞典バイナリ
『エンドポイント』には
・通信ネットワークに接続されたパソコンや携帯電話、タブレット端末などの総称
などの意味があります。
会社でもプレイべートでも、エンドポイントは常に使用している。
エンドポイントの意味②エンドポイントセキュリティ『スマホやタブレット端末などのセキュリティ対策』
サーバーやパソコンだけでなく、スマートホンやタブレット型端末など、コンピューターネットワークの末端に位置づけられる機器をサイバー攻撃から守り、安全性を高める技術や取り組み。万が一コンピューターウイルスに感染してしまっても、暗号化技術によって外部へのデータの漏洩 (ろうえい) などを防ぐなどの出口対策に重点を置く。
引用:goo辞書
『エンドポイントセキュリティ』には
・スマホ、タブレット型端末などネットワークの末端に繋がっている機器(エンドポイント)のセキュリティ対策
・ネットワーク上のデバイスの保護やサイバー攻撃対策
などの意味があります。
エンドポイントセキュリティをしっかりして、ウイルス感染を防ぐ。
エンドポイントの意味③エンドポイント検出応答『セキュリティ対策システムの一種』
EDR 【Endpoint Detection and Response】
EDRとは、コンピュータなどのセキュリティ対策システムの一種で、端末の処理を常時監視して不審な挙動をいち早く検知し、記録を取って管理者に通報するもの。
情報システムのネットワーク末端(エンドポイント)に存在するパソコンやサーバ、モバイル端末などに導入し、システム上に常に常駐してアプリケーションの振る舞いや内外のデータ送受信、システムへ加えられた変更などを監視する。
『エンドポイント検出応答』には
・エンドポイントに侵入するサイバー攻撃を検知して、通報するセキュリティ対策システムの一種
などの意味があります。
エンドポイント検出応答で、コンピュータウイルスを常に監視している。
エンドポイントの意味④エンドポイント保護プラットフォーム『コンピュータウイルス感染の保護ソフト』
EPP 【Endpoint Protection Platform】
EPPとは、パソコンやサーバなどの端末を、コンピュータウイルスなどのマルウェア感染から保護するソフトウェア。「アンチウイルスソフト」(antivirus software)とほぼ同義。
企業などの情報システムで、ネットワーク末端(エンドポイント)に位置するパソコンやサーバ、モバイル端末などに導入し、ウイルスやワーム、トロイの木馬、ランサムウェアなどのマルウェアの侵入を検知したり、実行前に駆除することができる。
『エンドポイント保護プラットフォーム』には
・アンチウイルスソフト
・マルウエアを防ぐセキュリティソフト
などの意味があります。
パソコン、サーバのウイルス対策を万全にするために、
エンドポイント保護プラットフォームを使う。
エンドポイント検出応答は英語で、EDR 【Endpoint Detection and Response】、
エンドポイント保護プラットフォームは英語で、EPP 【Endpoint Protection Platform】と呼ばれます。
エンドポイントの各業界ごとの意味
『エンドポイント』は、ビジネスや医療などでもよく聞く言葉です。
各業界での意味をしっかりと理解し、シーンに合わせて使い分けていきましょう。
ビジネス業界『UEM(統合エンドポイント管理)』
UEM(Unified Endpoint Management、以下UEM)とは、統合エンドポイント管理と言い、組織内のエンドポイントを一元的に管理するための製品のことです。
ちなみにエンドポイントとは、スマートフォンやタブレットといったモバイルデバイスだけでなく、デスクトップやプリンター、IoTデバイスなど企業のネットワークに接続されたエンドユーザーが利用するデバイスの総称です。
引用:mobiconnect
ビジネスでは、『組織内で使用するエンドポイントの管理を一元化する製品』という意味で使われています。
・企業が従業員の使用するデバイス管理に導入されます。
我が社でも、UEM(統合エンドポイント管理)を導入して、社内のデバイスを一元管理しよう。
医療業界『治験薬の有効性・安全性をはかる評価項目』
エンドポイントとは、治験(臨床試験)における治験薬の有効性や安全性をはかるための評価項目である。有効性があると客観的に判断できるか、また結果に普遍性が認められるかが重要となる。
エンドポイントは治験実施前に、項目の解析方法も含めて治験実施計画書(プロトコル)に記す必要がある。
引用:Answers
医療では、『臨床試験で有効性・安全性を評価するための指標』という意味で使われています。
この治験薬の有効性を確かめるためのエンドポイントは、
重要な指標である。
エンドポイントの類義語2選
『エンドポイント』の類義語は2つあります。
①終点
③末端
類義語①終点の意味
- 物事の終わりのところ。特に、ある路線の終わる地点や、ある路線を走る列車・電車・バスなどが最後に行き着く駅・停留所。「東海道本線の―」⇔起点。
- 数学で、ベクトルまたは向きをもった線分ABの点B。⇔始点。
引用:goo辞書
類義語②末端の意味
- 物のはしの部分。「枝の―」
- 組織などの中央から最も遠い部分。「意図を―にまで徹底させる」
引用:goo辞書
エンドポイントの関連用語2選
『エンドポイント』を使った関連用語は2つあります。
①主要エンドポイント
②サロゲートエンドポイント
関連用語①主要エンドポイントの意味
行われた治療に効き目があるかを確かめるため、研究の最後に測定する主な結果(例、治療群と対照群との間の死亡数または生存率の差)。何を主要エンドポイントにするかは、研究開始前に決定する。
引用:weblio辞書
関連用語②サロゲートエンドポイントの意味
臨床的判断に直接結びつくのではなく、主に薬理的作用を用いたエンドポイントをいう。サロゲイトとは、真(true)エンドポイントの代理を務めるもので、観察・測定値である。(⇔トゥルーエンドポイント)
引用:weblio辞書
エンドポイントの対義語・反対語はない
エンドポイントの対義語は、日本語・英語ともにありません。