「敬服」という言葉には、「感心して尊敬の念を抱くこと」という意味があります。
目上の人などに対してよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「敬服」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「敬服」の意味は『感心して尊敬の念を抱くこと』
敬服の読み方は「けいふく」です。
「敬」は小学6年生、「服」は小学3年生で習う漢字で、
- 「敬」はうやまううやまいつつしむ
- 「服」はしたがう・受け入れる・くだる
の2つが合わさってできた言葉です。
『敬服』には
- 感心して尊敬の念を抱くこと
などの意味があります。
「敬服」の正しい使い方を例文で紹介!
「敬服」は、相手のことを心から慕い敬い従いたいと思うことを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
「誰かのために活動したい」という信念は、敬服の念に値します。
例文②
子ども達を決して見捨てない先生に、ただただ敬服いたします。
例文③
祖父の大変だった戦時中の話を聞いて、敬服の気持ちを抱きました。
例文④
先輩の学生時代からの努力を惜しまない性格は、本当に敬服いたします。
例文⑤
社員の為に動いてくれている社員想いの社長には、いつも敬服いたします。
【敬服を使う時の注意点】
「敬服」は感心して尊敬の念を抱くことという意味で、相手のことを心から慕い敬い従いたいと思うことを表すときに使われる言葉です。
主に目上の人や立場が上の人に対して使う表現で、ビジネスシーンなどでもよく使われます。
例文のように、目上の人に対して使う際は、敬語を組み合わせて使うようにしましょう。
「敬服」の類義語・言い換え5選
『敬服』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 感服
- 心服
- 尊敬
- 感心
- 敬慕
類義語①感服の意味
悪いことを注意できる勇気に感服しました。
類義語②心服の意味
営業部の人達は、上司である部長に心服しています。
類義語③尊敬の意味
その人の人格をとうといものと認めてうやまうこと。その人の行為・業績などをすぐれたものと認めて、その人をうやまうこと。
引用:goo辞書
すごく研究熱心な先生をとても尊敬しています。
類義語④感心の意味
- りっぱな行為や、すぐれた技量に心を動かされること。心に深く感じること。感服。
- (逆説的に用いて)あきれること。びっくりすること。
引用:goo辞書
若い人の意見に「そういう考え方もあるのか」と感心させられた。
類義語⑤敬慕の意味
私の友人は、後輩たちにとても敬慕されています。
「敬服」と「感服」の違いは?
「敬服」と「感服」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「敬服」には感心して尊敬の念を抱くことという意味がありますが、
それに対し「感服」には、深く感心して、尊敬・尊重の気持ちを抱くことという意味があります。
どちらも主に目上の人や立場が上の人に対して使用する表現です。
「敬服」は、相手の人格や振る舞いに感心・尊敬する状況で、突発的な気持ちではなくずっと持ち続けている気持ちのことを表現する時に使われます。
一方「感服」は、相手の技術や行動に対して敬意をあらわす言葉で、今起こったことなどに対して突発的に思った気持ちのことを表現する時に使われます。
「敬服」は英語で『have a great regard』
敬服は英語の『have a great regard』に言い換えることができます。
英語の『have a great regard』には
- 重んじる・尊敬する
- 敬服する
という意味があります。
「敬服」の対義語・反対語は『軽蔑』
敬服の対義語は、『軽蔑』になります。
軽蔑には
- いやしいもの、劣ったものなどとみなして、ばかにすること
- さげすむこと
などの意味があり、いやしいもの、劣っていると思って、それをバカにするような感情を表すときに用いられます。
いかにも人を軽蔑した笑い方で性格が悪い人だなと思っている。
「敬服」は感心して尊敬の念を抱くことを意味し、「軽蔑」はいやしいもの、劣ったものなどとみなして、ばかにすること・さげすむことを意味する言葉です。