「おみそれしました」という言葉には「相手が誰か、もしくは相手の能力に気付かないこと」という意味があります。
相手が誰か気付かなかったことや、能力を低く見積もっていたことを詫びる際によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「おみそれしました」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
おみそれしましたの意味は『相手が誰か、もしくは相手の能力に気付かないこと』
【御見逸れの意味】
- 行き会っても、その相手に気づかないこと、また、だれだか思いつかないことを謙遜 (けんそん) していうあいさつ語。
- 相手の才能・手腕などに気づかないでいること。自分のまちがった見方をわびるときに用いる。
引用:goo辞書
おみそれしましたの漢字表記は「御見逸れしました」です。
「見過ごす」「見忘れる」という意味がある「見逸れる」の名詞形「見逸れ」に、丁寧語の「御」がついた言葉です。
『御見逸れ』には
- 行き会っても、その相手に気づかないこと
- 相手の才能・手腕などに気づかないでいること
などの意味があります。
「おみそれしました」の正しい使い方を例文で紹介!
「おみそれしました」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①相手に気付かなかったことを詫びる時
相手に気付かなかったことや、相手を思い出せなかったことを詫びる時に使われます。
【例文①】
先日のパーティーにお越しくださっていたのに、時間を作れず、おみそれしました。
【例文②】
久しぶりにお会いしたら大人の女性になっていて、すっかりおみそれしました。
例文②相手の能力に気付いていなかったことを詫びる時
自分が思っていた以上に、相手の能力が高かったことに気付いた時に使われます。
【例文①】
御社の販売成績は昨年を大きく上回っており、大変おみそれしました。
【例文②】
部長の料理の腕前はプロ級で、おみそれしました。
【おみそれしましたを使う時の注意点】
2つの意味があるため、文脈に合わせて言葉を補足する必要があります。
また、謙遜の気持ちを表す言葉なので、基本的には目上の人に対しても使うことができますが、相手を過小評価していたという意味で伝わってしまう可能性もあるので、状況によって使い分けるようにしましょう。
「おみそれしました」の類義語・言い換え3選
『おみそれしました』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 感服しました
- みくびっていました
- 侮っていました
類義語①感服しましたの意味
深く感心して、尊敬・尊重の気持ちを抱くこと。
引用:goo辞書
先輩は幅広い知識をお持ちで、感服しました。
類義語②みくびっていましたの意味
軽視する。あなどる。見さげる。
引用:goo辞書
相手は子どもだとみくびっていたら、試合に負けてしまった。
類義語③侮っていましたの意味
人を軽くみてばかにする。軽蔑する。見下す。
引用:goo辞書
新人だと侮っていたら、海外生活が長くて英語力の高い人材だった。
「おみそれしました」と「恐れ入りました」の違いは?
「おみそれしました」と「恐れ入りました」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「おみそれしました」には相手の才能・手腕などに気づかないでいることという意味がありますが、
それに対し「恐れ入りました」には、相手の才能・力量に太刀打ちできないと思うという意味があります。
どちらも相手の能力に気付かないことを詫びる時に使える言葉です。
しかし、「おみそれしました」には行き会った相手に気付かないことという意味もあり、「恐れ入りました」には相手の好意などに対してありがたいと思うという意味もあるので、場面によって使い分けが必要です。
「おみそれしました」は英語で『fail to recognize』
おみそれしましたは英語の『fail to recognize』に言い換えることができます。
英語の『fail to recognize』には
- 見誤る
- 見逸れる
という意味があります。
「おみそれしました」の対義語・反対語はありません
おみそれしましたの対義語は、ありません。