「訓戒」という言葉には、「物事の理非・善悪を教えさとし、いましめること」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「訓戒」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「訓戒」の意味は『物事の理非・善悪を教えさとし、いましめること』
訓戒の読み方は「くんかい」です。
明確な語源や由来はありませんが、「訓」と「告」のそれぞれの意味は、
- 「訓」は、教え諭す
- 「告」は、過ちのないように注意を与える
この2つが合わさってできた言葉です。
『訓戒』には
- 物事の理非・善悪を教えさとし、いましめること
- 会社や学校などの懲戒処罰で、最も軽いもの
などの意味があります。
「訓戒」の正しい使い方を例文で紹介!
「訓戒」は、物事の理非・善悪を教えさとし、いましめることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
副業がバレて、訓戒処分となった。
例文②
業務上のミスをしてしまったが、訓戒止まりで助かった。
例文③
何度も遅刻をする人には訓戒すべきです。
例文④
部長がまた新人の中山くんに訓戒を垂れている。
例文⑤
息子が校則を破り、学校側から訓戒を言い渡された。
【訓戒を使う時の注意点】
「訓戒」は、学校や職場などの組織において、規則やルールを破った際に注意や指導されることを意味します。
口頭での厳重注意という軽い処分のケースが多いですが、具体的にどのような指導がされるかはそれぞれです。
「訓戒」の類義語・言い換え3選
『訓戒』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 忠告
- 訓告
- 戒告
類義語①忠告の意味
まごころをこめて相手の欠点や過ちを、戒めさとすこと。
引用:goo辞書
忠告してもらえるうちに改心したほうがいいよ。
類義語②訓告の意味
教え告げること。いましめ告げること。
引用:goo辞書
書類を無くしてしまい、会社から訓告処分を受けた。
類義語③戒告の意味
過失・失態・非行などを強く戒めること。
引用:goo辞書
彼は無断欠勤が多く、先日会社から戒告されたらしい。
「訓戒」と「訓告」の違いは?
「訓戒」と「訓告」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「訓戒」には物事の理非・善悪を教えさとし、いましめることという意味がありますが、
それに対し「訓告」には、教え告げることという意味があります。
「訓戒」も「訓告」も、組織の中での規則違反をした人に対して課せられる懲戒処分のことを表す言葉として使われます。
どちらも処分の中では軽いレベルで、口頭での厳重注意くらいだと言われています。
「訓戒」は英語で『admonition』
訓戒は英語の『admonition』に言い換えることができます。
英語の『admonition』には
- 訓戒
- 警告
などという意味があります。
「訓戒」の対義語・反対語は『甘言』
訓戒の対義語は、『甘言』になります。
甘言には
- 人の気に入るような口先だけのうまい言葉
- 甘辞
などの意味があり、人の気に入るような口先だけのうまい言葉を表す際に用いられます。
彼女の甘言に騙されてしまった。
物事の理非・善悪を教えさとし、いましめることという意味のある「訓戒」に対して、人の気に入るような口先だけのうまい言葉を表す「甘言」は、反対の意味の言葉として使うことができます。