「色即是空」という言葉には、「現世に存在するあらゆる事物や現象はすべて実体ではなく、空無であるということ」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「色即是空」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「色即是空」の意味は『現世に存在するあらゆる事物や現象はすべて実体ではなく、空無であるということ』
色即是空の読み方は「しきそくぜくう」です。
語源は仏教用語で、般若心経というお経の中の言葉です。
「形ある世界は本来無形である」という教えを表しており、
- 「色」は、目に見える物質的なもの
- 「空」は、眼に見えないもの
を意味してます。
『色即是空』には
- 現世に存在するあらゆる事物や現象はすべて実体ではなく、空無であるということ
などの意味があります。
「色即是空」の正しい使い方を例文で紹介!
「色即是空」は、現世に存在するあらゆる事物や現象はすべて実体ではなく、空無であるということを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
色即是空という考え方を初めて知った。
例文②
この世は色即是空だと考えることで、物への執着心が減った。
例文③
色即是空の考えから、高級品には手を出さなくなった。
例文④
別れた恋人に執着しないようにしよう。色即是空だ。
例文⑤
色即是空の考えから、ミニマリストになりました。
【色即是空を使う時の注意点】
「色即是空」は、この世のあらゆるものの真の姿は実体のないものだという意味ですが、物体が無意味だという考えではなく、物事の本質を見極めることが大切だという教えです。
形ある世界は本来は無形であるという仏教の教えを表している言葉です。
「色即是空」の類義語・言い換え2選
『色即是空』の類義語や言い換えの言葉は2つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 空即是色
- 一切皆空
類義語①空即是色の意味
固定的な実体がなく空であることで、はじめて現象界の万物が成立するということ。万物の真の姿は実体がなく空だが、その空は一方的にすべてを否定する虚無ではなく、それがそのままこの世に存在する物の姿でもある意。
引用:goo辞書
この世は空即是色、物に拘らずに暮らしていきたい。
類義語②一切皆空の意味
仏語。あらゆる現象や存在には実体がなく、空であるということ。
引用:goo辞書
一切皆空の人生だ、くよくよ悩まずに生きていこう。
「色即是空」と「空即是色」の違いは?
「色即是空」と「空即是色」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「色即是空」には現世に存在するあらゆる事物や現象はすべて実体ではなく、空無であるということという意味がありますが、
それに対し「空即是色」には、固定的な実体がなく空であることで、はじめて現象界の万物が成立するということという意味があります。
どちらも、実体として存在する物ではなく、眼に見えないものこそが物事の根源であり本質であるということを意味しています。
「色即是空」と「空即是色」は、2つセットで唱えられることで意味を成すとも言われています。
「色即是空」は英語で『all is vanity』
色即是空は英語の『all is vanity』に言い換えることができます。
英語の『all is vanity』には
- 色即是空
という意味があります。
「色即是空」の対義語・反対語は『森羅万象』
色即是空の対義語は、『森羅万象』になります。
森羅万象には
- 天地間に存在する、数限りないすべてのものや事象
などの意味があり、天地間に存在する、数限りないすべてのものや事象を表す際に用いられます。
森羅万象、全てのおかげで今日がある。
現世に存在するあらゆる事物や現象はすべて実体ではなく、空無であるということという意味の「色即是空」に対して、天地間に存在する、数限りないすべてのものや事象という意味の「森羅万象」は、反対の意味の言葉として使うことができます。