「気が引ける」という言葉には、「気おくれがする」という意味があります。
日常生活やビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「気が引ける」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「気が引ける」の意味は『気おくれがする』
気が引けるの読み方は「きがひける」です。
語源は諸説ありますが、元々は「気が引けをとる」という表現だったと言われています。
「気が引けをとる」は、心の働きを意味する「気」と、相手よりも劣っているという意味の「引けをとる」が組み合わされた言葉です。
だんだんと「気が引けをとる」という表現が「気が引ける」という言い回しに変化しました。
『気が引ける』には
- 気おくれがする
- 引け目を感じる
などの意味があります。
「気が引ける」の正しい使い方を例文で紹介!
「気が引ける」は、気おくれがすることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
人前に立つのは気が引けるタイプなので、営業部でやっていけるか心配です。
例文②
部下に何度も注意をするのは気が引けるなぁ。
例文③
私はズボラなので、神経質な人と一緒に仕事をするのは気が引ける。
例文④
今回の案件は、メンバーが高学歴の方ばかりで気が引ける。
例文⑤
英語が苦手なので、明日のミーティングに参加するのは気が引ける。
【気が引けるを使う時の注意点】
「気が引ける」は、自分に自信がなくて行動できない場合や、何か後ろめたいことがあるとき、迷いがあって決心できないという場面で使われます。
「気が引ける」の類義語・言い換え3選
『気が引ける』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 遠慮
- 引け目を感じる
- 気後れする
類義語①遠慮の意味
辞退すること。また、ある場所から引き下がること。
引用:goo辞書
明日の飲み会は、遠慮しておきます。
類義語②引け目を感じるの意味
他人に比べて劣っていると感じること。また、そのために恥ずかしく思い、気後れするさま。
引用:Weblio辞書
出来の良い同僚に引け目を感じている。
類義語③気後れするの意味
怯んだり、尻込みをしたりする、などという意味の表現。
引用:Weblio辞書
明日のプレゼン、気後れするなぁ。
「気が引ける」と「気後れする」の違いは?
「気が引ける」と「気後れする」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「気が引ける」には気おくれがするという意味がありますが、
それに対し「気後れする」には、怯んだり、尻込みをしたりするという意味があります。
「気が引ける」は、自分自身の内的な要因で行動できないことを表す場合に使われますが、「気後れする」は、主に周囲の人や環境などの外的な要因で行動できない場合に使われます。
似ている言葉ですが、若干ニュアンスが異なりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「気が引ける」は英語で『to feel awkward』
気が引けるは英語の『to feel awkward』に言い換えることができます。
英語の『to feel awkward』には
- 気が引ける
という意味があります。
「気が引ける」の対義語・反対語は『怖いもの知らず』
気が引けるの対義語は、『怖いもの知らず』になります。
怖いもの知らずには
- 自信に満ちて、何ものをも恐れないこと
- 無鉄砲なこと
などの意味があり、自信に満ちて、何ものをも恐れないことを表す際に用いられます。
彼は怖いもの知らずです。
気おくれがするという意味の「気が引ける」に対して、自信に満ちて、何ものをも恐れないことという意味の「怖いもの知らず」は、反対の意味の言葉として使うことができます。