「寂寥感」という言葉には、「心が満ち足りず、もの寂しいこと」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「寂寥感」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「寂寥感」の意味は『心が満ち足りず、もの寂しいこと』
寂寥感の読み方は「せきりょうかん」です。
語源は、虚しくて寂しいという意味の「寂寥」に、心の動きや雰囲気を意味付ける「感」が組み合わされた言葉です。
『寂寥感』には
- 心が満ち足りず、もの寂しいこと
- ひっそりとしてもの寂しいさま
などの意味があります。
「寂寥感」の正しい使い方を例文で紹介!
「寂寥感」は、心が満ち足りず、もの寂しいことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
夜一人で部屋にいると、なんとも言えない寂寥感に襲われる。
例文②
一人暮らしをしたばかりの頃、寂寥感から泣いたこともあった。
例文③
恋人も友人もいない人生で、寂寥感ばかりが強くなる。
例文④
長く付き合っていた彼と別れて、寂寥感に苛まれています。
例文⑤
寂寥感を晴そうと、一人で飲みに行くことにした。
【寂寥感を使う時の注意点】
「寂寥感」は「寂しい感じ」という意味です。
「寂寥感を感じる」という使い方は、二重表現となり間違いですので注意しましょう。
「寂寥感」の類義語・言い換え3選
『寂寥感』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 空虚感
- 喪失感
- 孤独感
類義語①空虚感の意味
むなしい心持ち。うつろな感じ。「心にぽっかりと穴が空いたよう」などのように表現することもある。
引用:Weblio辞書
彼と別れてから、空虚感が強い。
類義語②喪失感の意味
自己の価値観における大切な人や物、大事にしてきたものごとが失われてしまったという、悲痛な感覚や心境。寂寥感。「まるで心に穴が開いたようだ」などのように形容されることも多い。
引用:Weblio辞書
仕事を辞めてから、喪失感が強い。
類義語③孤独感の意味
自分は孤独だ、という思い。共感する相手や頼る者がなく心もとない、あるいはさびしい感情。
孤独感を埋めようと外に出てみたが、疲れただけだった。
「寂寥感」と「寂寞感」の違いは?
「寂寥感」と「寂寞感」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「寂寥感」には心が満ち足りず、もの寂しいことという意味がありますが、
それに対し「寂寞感」には、物寂しい気持ちやひっそりとした感じという意味があります。
「寂寥感」は「せきりょうかん」と読み、満たされずに虚しい気持ちを意味しますが、「寂寞感」は「せきばくかん」と読み、ひっそりとしていて寂しい様子を表します。
どちらも寂しい気持ちを表す言葉ですが、「寂寞感」よりも「寂寥感」の方が、寂しさの度合いが強い場合に使われます。
非常に似ている言葉ですが、ニュアンスが若干異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「寂寥感」は英語で『feeling of loneliness』
寂寥感は英語の『feeling of loneliness』に言い換えることができます。
英語の『feeling of loneliness』には
- 寂寥感
- 寂しさ
という意味があります。
「寂寥感」の対義語・反対語は『充実感』
寂寥感の対義語は、『充実感』になります。
充実感には
- 心が満たされている
- 満ち足りている
- 遣り甲斐
などの意味があり、心が満たされていることを表す際に用いられます。
今日は朝から出かけていたので、充実感がすごい。
心が満ち足りず、もの寂しいことという意味の「寂寥感」に対して、心が満たされていることを意味する「充実感」は、反対の意味の言葉として使うことができます。