「テーゼ」という言葉は、「哲学で定立」という意味があるカタカナ語です。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「テーゼ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「テーゼ」の意味は『哲学で定立』
テーゼの読み方は「てーぜ」です。
語源は、定立や政治運動の活動方針となる綱領を意味するドイツ語の「these」です。
「定立」とは、具体的な全体の中からその特定の面や一定の内容を取り出して立て定めることを意味しています。
『テーゼ』には
- 哲学で、定立
- 政治運動の活動方針となる綱領
などの意味があります。
「テーゼ」の正しい使い方を例文で紹介!
「テーゼ」は、哲学での定立や活動方針となるような綱領を使われる場面の際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
議論のテーゼが明確になっていると話しやすい。
例文②
テーゼをもとに討論をした。
例文③
テーゼの重要性について学んだ。
例文④
明確なテーゼをもとに研究を進めています。
例文⑤
テーゼが曖昧なままプレゼンをすると失敗しますよ。
【テーゼを使う時の注意点】
「テーゼ」とは簡単にいうと「AはBである」というような主張のことをいいます。
一般的には肯定的な主張を「テーゼ」と言い、否定的な意見や主張は対義語である「アンチテーゼ」と呼ばれますので覚えておきましょう。
「テーゼ」の類義語・言い換え2選
『テーゼ』の類義語や言い換えの言葉は2つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 命題
- 定立
類義語①命題の意味
1 題号をつけること。また、その題。名題。
2 論理学で、判断を言語で表したもので、真または偽という性質をもつもの。→判断
3 数学で、真偽の判断の対象となる文章または式。定理または問題。
引用:goo辞書
中心となる命題を発表してください。
類義語②定立の意味
ある肯定的判断・命題を立てること。また立てられた肯定的判断・命題。ヘーゲル弁証法では、三段階発展の最初の段階をさす。措定。正。テーゼ。
引用:goo辞書
反論するのであれば、あなたも定立すべきです。
「テーゼ」と「テーマ」の違いは?
「テーゼ」と「テーマ」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「テーゼ」には定立することという意味がありますが、
それに対し「テーマ」には、行動や創作の根底にある基本的な考えという意味があります。
「テーゼ」は肯定的な考えや主張を表す際に使われますが、「テーマ」はその物事の基本となる考えを表します。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「テーゼ」の対義語・反対語は『アンチテーゼ』
テーゼの対義語は、『アンチテーゼ』になります。
アンチテーゼには
- 哲学で、反定立
などの意味があり、哲学用語で、反定立を表す際に用いられます。
この映画には、消費社会へのアンチテーゼが描かれている。
定立という意味のある「テーゼ」に対して、反定立という意味の「アンチテーゼ」は、反対の意味の言葉として使うことができます。