「見切れる」という言葉には、「本来見えてはいけないものが見えてしまう」という意味があります。
テレビ放送や演劇の業界でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「見切れる」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
見切れるの意味は『本来見えてはいけないものが見えてしまう』
【見切れるの意味】
- 本来見えるべきものが隠れて見えなくなる。写真や映像で、フレームに人物などの全体が収まらず、一部が切れている。
- テレビ放送や演劇で、本来見えてはいけないものが見えてしまう。
引用:goo辞書
見切れるの読み方は「みきれる」です。
語源は、「見切り」という舞台裏や舞台袖を観客の視線から隠す道具から来ており、
「裏方などがはみ出して見えてしまう」ことを「見切れる」と呼ぶようになったと言われています。
『見切れる』には
- 本来見えてはいけないものが見えてしまう
- 本来見えるべきものが隠れて見えなくなる
などの意味があります。
「見切れる」の正しい使い方を例文で紹介!
「見切れる」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①本来見えてはいけないものが見えてしまう時
本来見えてはいけないものが見えてしまう時に使われます。
【例文①】
好きなテレビ番組で、思いっきりかんぺを出しているスタッフが見切れている状態で笑ってしまった。
【例文②】
マジックショーを観に行った時、舞台裏の裏方さんが見切れていてマジックの仕組みが分かってしまった。
例文②本来見えるべきものが隠れて見えなくなる時
本来見えるべきものが隠れて見えなくなる時に使われます。
【例文①】
彼女と旅行に行き、二人の記念写真を撮ったのに彼女が見切れていたので怒られました。
【例文②】
知り合いのインスタに男性の手が見切れていて、あざとさを感じてしまいました。
【見切れるを使う時の注意点】
例文のように「見切れる」は、「見えてはいけないものが見えてしまう」「見えるべきものが隠れて見えなくなる」の2つの意味があり、逆の意味で使われている言葉です。
語源から考えると、「見えるべきものが隠れて見えなくなる」の意味は誤用なのですが、一般的に多く使われており、どちらも正しい意味になります。
「見切れる」は勘違いして逆の意味で捉えられる可能性もあるので、使う際は注意が必要です。
「見切れる」の類義語・言い換え3選
『見切れる』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 入り込む
- はみ出す
- 収まらない
類義語①入り込むの意味
- 無理に押し分けてはいる。また、ひそかに紛れこむ。はいりこむ。
- すっかり中にはいる。また、1か所に多くのものがはいって混雑する。
- 物事の状態が複雑になる。こみいる。いりくむ。
引用:weblio辞書
やっと撮れた素晴らしい景色の映像に、一般人が入り込んでいて台無しになってしまいました。
類義語②はみ出すの意味
はみ出る、外に溢れ出る、枠の中から外に出る、などという意味。
引用:weblio辞書
集合写真で子どもが、写真からはみ出していたので撮り直しました。
類義語③収まらないの意味
入れ物や本来あるべきところに、ちゃんと入りきらないさま。
引用:weblio辞書
並べ方によっては枠に収まらないので、もう少し考えて並べましょう。
「見切れる」は英語で『photobomb』
見切れるは英語の『photobomb』に言い換えることができます。
英語の『photobomb』には
- 写真撮影時、カメラの前に急に人や物が現れて写真が台無しになること
- 他人の写真に写り込むこと
という意味があります。
「見切れる」の対義語・反対語はありません
見切れるの対義語は、ありません。