「お粗末様でした」という言葉には、「あまり大したものを供さなかった」という意味があります。
「ごちそうさま」に対する返答としてよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「お粗末様でした」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「お粗末様でした」の意味は『あまり大したものを供さなかった』
お粗末様でしたの読み方は「おそまつさまでした」です。
料理を作って振る舞った人が、「大した料理ではありませんが」という謙遜の気持ちを表す言葉として使ったことが語源とされています。
例え手の込んだ料理を準備したとしても控えめに謙るような表現で、日本人のおもてなしの心が由来している言葉です。
『お粗末様でした』には
- あまり大したものを供さなかった、という意味
- 「ごちそうさま」に対する返答
などの意味があります。
「お粗末様でした」の正しい使い方を例文で紹介!
「お粗末様でした」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①「ごちそうさま」と言われた時の返答
自分が料理を振る舞った際、相手から「ごちそうさま」とお礼を言われた時に使われます。
【例文①】
ごちそうさまでした。
お粗末様でした。お口に合いましたでしょうか?
【例文②】
ごちそうさまでした。美味しかったよ。
お粗末様でした。食後にコーヒーはいかがですか?
例文②演奏など何かを披露した時
自分が提供した芸を褒められた時の返答として使われます。
【例文①】
素敵な演奏をありがとうございました。
お越しいただきありがとうございました。お粗末様でした。
【例文②】
今日は、お招きいただきありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。お粗末様でした。
【お粗末様でしたを使う時の注意点】
「お粗末様でした」は、料理などを提供した本人以外が使うと、提供した人に対して失礼となりますので気をつけましょう。
「お粗末様でした」と言われたら、「ありがとうございました」や「美味しかったです」などの褒める言葉を返すと良いでしょう。
また、大阪弁で「よろしゅうおあがり」という言葉は「お粗末様でした」と同意の言葉とされています。
「お粗末様でした」の類義語・言い換え2選
『お粗末様でした』の類義語や言い換えの言葉は2つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- どういたしまして
- よろしゅうおあがり
類義語①どういたしましての意味
相手の礼・わび・称賛などの言葉に対して、丁寧に打ち消しながら返すあいさつの言葉。
引用:goo辞書
ごちそうさまでした。とても美味しかったわ。
どういたしまして。
類義語②よろしゅうおあがりの意味
〈大阪弁〉お粗末様でした
引用:goo辞書
ごちそうさまでした。
よろしゅうおあがり。たくさん食べられましたか?
「お粗末様でした」と「お口にあいましたか」の違いは?
「お粗末様でした」と「お口にあいましたか」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「お粗末様でした」にはあまり大したものを供さなかった、という意味で「ごちそうさま」の返答として使われますが、
それに対し「お口にあいましたか」には、飲食したものがその人に合った味だったかどうか尋ねるという意味があります。
どちらも、相手に「ごちそうさまでした」と言われた場合の返事として使われる言葉で、相手に対しての謙遜の意味を含んでいます。
「お粗末様でした」は、自分で作った料理に対して以外使うことができませんが、「お口に合いましたか」は自分が作った料理以外にも使うことができます。
時と場合に応じて使い分けましょう。
「お粗末様でした」は英語で『I'm glad you like it.』
お粗末様でしたは英語の『I'm glad you like it.』に言い換えることができます。
英語の『I'm glad you like it.』には
- あなたがお気に召されて嬉しいです
- 気に入ってくれてうれしい
- 喜んでもらえて嬉しい
という意味があります。
「お粗末様でした」の対義語・反対語はありません
お粗末様でしたの対義語は、ありません。