「たたき台」という言葉には、「批判・検討などを加えて、よりよい案を得るための原案」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「たたき台」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「たたき台」の意味は『批判・検討などを加えて、よりよい案を得るための原案』
たたき台の読み方は「たたきだい」です。
語源は、鍛冶屋が鉄製品を作る際に使っていた「敲き台(たたきだい)」です。
熱した金属を何度も叩いて整える製造過程から、何度も議論を重ねてよりよい案にしていくための原案という意味を持つようになりました。
『たたき台』には
- 批判・検討などを加えて、よりよい案を得るための原案
などの意味があります。
「たたき台」の正しい使い方を例文で紹介!
「たたき台」は、批判・検討などを加えて、よりよい案を得るための原案を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
明日までに企画書のたたき台を持ってきてください。
例文②
これをたたき台にして、話し合いを進めましょう。
例文③
たたき台としての資料を添付しましたので、目を通していただけると助かります。
例文④
たたき台としてはかなり完成度の高い案ですね。
例文⑤
たたき台もないところから話し合いをするなんて、信じられない。
【たたき台を使う時の注意点】
「たたき台」は主にビジネスシーンで使われる言葉ですが、社内向けの言葉で取引先との間で使うことは少ないです。
企画の趣旨やゴールやプロセスなどを簡単にまとめた、たたき台を作っておくことで話し合いの時間を短縮し、意図を伝えやすくすることができます。
「たたき台」の類義語・言い換え5選
『たたき台』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 下書き
- 素案
- 原案
- 初稿
- 骨組み
類義語①下書きの意味
一応かき上げてはあるが、まだ多少手を加える必要のある文章。草稿。
引用:goo辞書
小論文の下書きを提出しました。
類義語②素案の意味
原案になる前の、大もとの考え、案。
引用:goo辞書
クリスマスイベントについての素案を確認しました。
類義語③原案の意味
もとになる案。特に、会議などに提出された、最初の案。
引用:goo辞書
原案に賛成です。
類義語④初稿の意味
最初に書かれた原稿。
引用:goo辞書
初稿に赤で修正点を書き加えました。
類義語⑤骨組みの意味
物事の根本となる仕組み。
引用:goo辞書
大体の骨組みは出来上がっています。
「たたき台」は英語で『speculative draft』
たたき台は英語の『speculative draft』に言い換えることができます。
英語の『speculative draft』には
- たたき台となるような草案
という意味があります。
「たたき台」の対義語・反対語は『成案』
たたき台の対義語は、『成案』になります。
成案には
- 具体的にでき上がっている考えまたは文案
などの意味があり、具体的にでき上がっている考えまたは文案を表す際に用いられます。
紆余曲折あったが、成案を得ることができてほっとしています。
批判・検討などを加えて、よりよい案を得るための原案という意味の「たたき台」に対して、具体的にでき上がっている考えまたは文案という意味の「成案」は、反対の意味の言葉として使うことができます。