「朝令暮改」という言葉には、「命令や政令などが頻繁に変更されて、一定しないこと」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「朝令暮改」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「朝令暮改」の意味は『命令や政令などが頻繁に変更されて、一定しないこと』
朝令暮改の読み方は「ちょうれいぼかい」です。
語源は中国の『漢書』です。
「朝に出された命令が夕方には変更され、生活が苦しい」という、農民の苦労を表す一説が由来となっていると言われています。
『朝令暮改』には
- 命令や政令などが頻繁に変更されて、一定しないこと
- 朝出した命令が夕方にはもう改められること
などの意味があります。
「朝令暮改」の正しい使い方を例文で紹介!
「朝令暮改」は、命令や政令などが頻繁に変更されて、一定しないことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
上司はいつも朝令暮改な指示を出してくる。
例文②
朝令暮改な仕事が多く、やってもやっても終わりません。
例文③
前の職場では朝令暮改な指示が多く、疲労が溜まっていました。
例文④
朝令暮改の政策はやめてほしい。
例文⑤
思いつきで朝令暮改なことを言わないでほしい。
【朝令暮改を使う時の注意点】
「朝令暮改」は、指示された内容がすぐに変わってしまうことに振り回され、困っているというようなネガティブな場合に用いられる言葉です。
しかし、ビジネスシーンでは「朝令暮改」はスピード感のある臨機応変な対応という意味で使われるケースもあるため、文脈に沿って理解するようにしましょう。
「朝令暮改」の類義語・言い換え2選
『朝令暮改』の類義語や言い換えの言葉は2つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 二転三転
- 朝改暮変
類義語①二転三転の意味
物事の方針や方向がくるくると変わり、なかなか定まらないこと。
引用:goo辞書
彼の言っていることは二転三転しているため、結局どうすればよいのかわからない。
類義語②朝改暮変の意味
「朝令暮改 (ちょうれいぼかい) 」に同じ。
引用:goo辞書
部長の朝改暮変には、ほとほと困っている。
「朝令暮改」と「朝三暮四」の違いは?
「朝令暮改」と「朝三暮四」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「朝令暮改」には命令や政令などが頻繁に変更されて、一定しないことという意味がありますが、
それに対し「朝三暮四」には、目先の違いにとらわれて、結局は同じ結果であることを理解しないことという意味があります。
「朝令暮改」は、指示や命令がコロコロと変わってしまうという意味の言葉ですが、「朝三暮四」は、表面的な違いにとらわれて、結果が同じであることに気づかないという意味の言葉です。
使用されている漢字が似ている四字熟語ですが、意味は全く異なりますので誤用に気をつけましょう。
「朝令暮改」は英語で『inconsistent policy』
朝令暮改は英語の『inconsistent policy』に言い換えることができます。
英語の『inconsistent policy』には
- 朝令暮改
という意味があります。
「朝令暮改」の対義語・反対語は『首尾一貫』
朝令暮改の対義語は、『首尾一貫』になります。
首尾一貫には
- 最初から最後まで、一つの方針や態度で貫かれていること
などの意味があり、最初から最後まで筋が通っている様子を表す際に用いられます。
彼の首尾一貫とした考え方に憧れています。
命令や政令などが頻繁に変更されて、一定しないことという意味の「朝令暮改」に対して、最初から最後まで、一つの方針や態度で貫かれていることという意味の「首尾一貫」は、反対の意味の言葉として使うことができます。