「お取り計らい」という言葉には、「あれこれと便宜を図り対処・対応すること」という意味があります。
ビジネスメールでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「お取り計らい」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
お取り計らいの意味は『あれこれと便宜を図り対処・対応すること』
お取り計らいの読み方は「おとりはからい」です。
語源は、とりはからうこと・取り扱いの意味の「取り計らい」に、敬語表現の「お」を付けて敬意を込めることを表現している言葉です。
『お取り計らい』には
- あれこれと便宜を図り対処・対応すること
などの意味があります。
「お取り計らい」の正しい使い方を例文で紹介!
「お取り計らい」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①相手に何かを依頼するシーンの時
「物事が上手く進むようにお願いします」というニュアンスで相手に何かを依頼する時に使われます。
【例文①】
急なお願いで申し訳ございません。よろしくお取り計らいのほど、お願い申し上げます。
【例文②】
本日見積り等をお送りしましたので、よろしくお取り計らいくださいますようお願い申し上げます。
例文②相手の言動に感謝するシーンの時
「物事を上手く進めるために尽力していただきありがとうございます」というニュアンスで相手の言動に感謝する時に使われます。
【例文①】
いつも親切にお取り計らいくださり、大変感謝しております。
【例文②】
急なお願いにも関わらず、お取り計らいくださり、感謝しております。
【お取り計らいを使う時の注意点】
「お取り計らい」は便宜を図り対処・対応することを意味する「取り計らい」に、接頭語の「お」が合わさり丁寧に表現した言葉です。
そのため、上司や取引先などの目上の人に対して適切な表現です。
主にビジネスシーンで、相手に何かを依頼する場面と相手の言動に感謝する場面で使われます。
「お取り計らい」の類義語・言い換え5選
『お取り計らい』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- ご配慮
- お力添え
- ご尽力
- お心遣い
- お気遣い
類義語①ご配慮の意味
このたびは足の悪い祖母にご配慮くださり、ありがとうございました。
類義語②お力添えの意味
「力添え」に丁寧表現の「お」をつけた形。「力添え」は、手助け・助力を意味する表現。
引用:weblio辞書
お忙しいとは思いますが、お力添えいただけると幸いです。
類義語③ご尽力の意味
学校としましては、いつも保護者様のご厚意とご尽力に感謝しております。
類義語④お心遣いの意味
このようなお心遣いまでいただき大変恐縮です。
類義語⑤お気遣いの意味
その節はお気遣いいただき、ありがとうございました。とても助かりました。
「お取り計らい」と「ご配慮」の違いは?
「お取り計らい」と「ご配慮」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「お取り計らい」にはあれこれと便宜を図り対処・対応することという意味がありますが、
それに対し「ご配慮」には、相手の気配りという意味があります。
どちらも相手を思いやることを指していますが、「お取り計らい」は特別な上司や目上の人に対して使われ、「ご配慮」は目上の人でも比較的親しい関係で使われます。
つまり、「お取り計らい」の方が「ご配慮」よりも丁寧な表現です。
「お取り計らい」は英語で『arrangement』
お取り計らいは英語の『arrangement』に言い換えることができます。
英語の『arrangement』には
- 整理(すること)・配列(すること)・配置・配合
- 取り合わせ・打ち合わせ・取り決め・協定・準備・手はず
という意味があります。
「お取り計らい」の対義語・反対語はありません
お取り計らいの対義語は、ありません。