「一意専心」という言葉には、「わき目もふらず心を一つのことだけに注ぐこと」という意味があります。
座右の銘やモットーなどでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「一意専心」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
一意専心の意味は『わき目もふらず心を一つのことだけに注ぐこと』
一意専心の読み方は「いちいせんしん」です。
語源は、中国の古典『管子』に「健全な体で穏やかに一つのことに集中すると、感覚は鋭くなる」といった意味合いの「一意専心」が含まれた一文から使われるようになったりました。
『一意専心』には
- わき目もふらず心を一つのことだけに注ぐこと
などの意味があります。
「一意専心」の正しい使い方を例文で紹介!
「一意専心」は、惑うことなくただ一つのことに専念することを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
今までやってきたことを一意専心に発揮できたら、決勝まで行けるでしょう。
例文②
まずはお客様に信用していただけるよう、一意専心していきましょう。
例文③
一意専心の気持ちで作った作品が入賞しました。
例文④
今回のことは問題の解決に、一意専心で取り組む必要があります。
例文⑤
一意専心すれば、絶対に先は見えてくるはずです。
【一意専心を使う時の注意点】
「一意専心」はわき目もふらず心を一つのことだけに注ぐことを意味し、惑うことなくただ一つのことに専念することを表すときに使われます。
何事にもひたむきな様子が感じられ、仕事やプライベートでも誠実さを伝えることができるので、座右の銘やモットーなどに使用されることが多い言葉です。
「一意専心」の類義語・言い換え4選
『一意専心』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 一心不乱
- 一生懸命
- 遮二無二
- 無我夢中
類義語①一心不乱の意味
学生時代は一心不乱に勉強に打ち込んできました。
類義語②一生懸命の意味
命をかけて物事に当たるさま。本気で物事に打ち込むさま。
引用:goo辞書
子ども達が一生懸命練習している姿は美しいと思います。
類義語③遮二無二の意味
父は私たちの学費を稼ぐために遮二無二働いてくれました。
類義語④無我夢中の意味
彼氏が待っているので、無我夢中で仕事を終わらせました。
「一意専心」と「一心不乱」の違いは?
「一意専心」と「一心不乱」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「一意専心」にはわき目もふらず心を一つのことだけに注ぐことという意味がありますが、
それに対し「一心不乱」には、何か一つのことに心を集中して他のことに心を奪われないさまという意味があります。
どちらも「一つのことに心を集中すること」を意味する四字熟語ですが、「一意専心」は「ひたすら」というニュアンスがあります。
一方で「一心不乱」は、「他のことに気をとられない」というニュアンスがあります。
「一意専心」は英語で『single-minded』
一意専心は英語の『single-minded』に言い換えることができます。
英語の『single-minded』には
- (一つの目的に)ひたむきの
- 一意専心の
という意味があります。
「一意専心」の対義語・反対語は『狐疑逡巡』
一意専心の対義語は、『狐疑逡巡』になります。
狐疑逡巡には
- 疑いためらってぐずぐずすること
などの意味があり、疑いためらってぐずぐずする様子・優柔不断な様子を表すときに用いられます。
疑うことは悪いことではないけれど、狐疑逡巡が過ぎるとせっかくのチャンスも逃してしまいそうですよね。
「一意専心」はわき目もふらず心を一つのことだけに注ぐことを意味し、「狐疑逡巡」は疑いためらってぐずぐずする様子を意味しています。