「重ね重ね」という言葉には、「同じようなことが繰り返されるさま」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「重ね重ね」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
重ね重ねの意味は『同じようなことが繰り返されるさま』
重ね重ねの読み方は「かさねがさね」です。
語源は分かりませんが、繰り返すことを意味する「重ね」を二度重ねてさらに強調するフレーズになったことからできた言葉のようです。
『重ね重ね』には
- 同じようなことが繰り返されるさま
- 念入りに相手に頼み込む様子
- 自分の心情の深さを相手に伝えようとする様子
などの意味があります。
「重ね重ね」の正しい使い方を例文で紹介!
「重ね重ね」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①同じようなことが繰り返されることを表現したい時
同じようなことが繰り返されることを表現したい時に使われます。
【例文①】
いつもご利用ありがとうございます。重ね重ね御礼申し上げます。
【例文②】
重ね重ねの質問になってしまい申し訳ありません。
例文②念入りに相手に頼み込むことを表現したい時
念入りに相手に頼み込むことを表現したい時時に使われます。
【例文①】
重ね重ねのお願いで恐縮ですが、明日の日程をご変更いただけないでしょうか。
【例文②】
重ね重ねお手数おかけしますが、再度ご検討のほどよろしくお願いいたします。
【重ね重ねを使う時の注意点】
「重ね重ね」は、同じようなことが繰り返されることを表現したい時・念入りに相手に頼み込むことを表現したい時に使われます。
また、お礼やお詫びの言葉を重ねるのは効果的な使い方ですが、同じことを繰り返す「重ね言葉」は冠婚葬祭の場においては良くないとされているので使うときは注意が必要です。
「重ね重ね」の類義語・言い換え5選
『重ね重ね』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 重ねて
- くれぐれも
- 重々
- 度々
- 再三
類義語①重ねての意味
- 同じことを繰り返すさま。もう一度。再び。
- この次。今後。
引用:goo辞書
今回のプロジェクトを無事に終えることができました。重ねてお礼申し上げます。
類義語②くれぐれもの意味
肌寒くなってきましたので、お風邪など召しませんようくれぐれも体にはお気をつけてお過ごしください。
類義語③重々の意味
こちらが悪いのは重々承知の上なのですが、なんとかお願いできないでしょうか?
類義語④度々の意味
度々申し訳ございませんが、再度確認していただけないでしょうか?
類義語⑤再三の意味
私たちは再三注意しましたが、彼が辞めることはありませんでした。
「重ね重ね」と「重ねて」の違いは?
「重ね重ね」と「重ねて」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「重ね重ね」には同じようなことが繰り返されるさまという意味がありますが、
それに対し「重ねて」にも、同じことを繰り返すさまという意味があります。
どちらも同じ意味を持つ言葉ですが、「重ねて」よりも「重ね重ね」の方が繰り返す回数が多いことが違いです。
「重ねて」は再びやもう一度というニュアンスで使われます。
一方で、「重ね重ね」は「重ねて」を強めた表現で、同じことをさらに繰り返す場合や強く念入りに何かを強調したい場合に使われる言葉です。
「重ね重ね」は英語で『again』
重ね重ねは英語の『again』に言い換えることができます。
英語の『again』には
- 再び・また・重ねて・元の所へ・さらにそれだけ
- もう…だけ・さらに・そのうえに・また一方
という意味があります。
「重ね重ね」の対義語・反対語はありません。
重ね重ねの対義語は、ありません。