「僥倖」という言葉には、「思いがけない幸せ」という意味があります。
あらたまった場面において謙遜や感謝の気持ちを表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「僥倖」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「僥倖」の意味は『思いがけない幸せ』
僥倖の読み方は「ぎょうこう」です。
漢字の「僥」と「倖」から成っており、
- 「僥」は求める、願う
- 「倖」は幸せ、親しみ
の2つが合わさってできた言葉です。
『僥倖』には
- 思いがけない幸い
- 偶然に得る幸運
- 幸運を願い待つこと
などの意味があります。
「僥倖」の正しい使い方を例文で紹介!
「僥倖」は、あらたまった場面において謙遜や感謝の気持ちを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
社運をかけた商品がヒットしたのは僥倖でした。
例文②
投資していた株の株価が上がったのは僥倖だ。
例文③
大口注文という僥倖に恵まれ、今期の営業成績は1位になることができた。
例文④
尊敬する作家さんとお話しする僥倖に恵まれました。
例文⑤
ここまで全力で準備したのだから、あとは僥倖を祈りましょう。
【僥倖を使う時の注意点】
「僥倖に思う」という言いまわしは意味が重複するため「僥倖でした」や「僥倖です」といった使い方をしましょう。
「僥倖」の類義語・言い換え3選
『僥倖』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 利運
- 紛れ幸い(まぐれさいわい)
- 棚から牡丹餅
類義語①利運の意味
- よいめぐり合わせ。幸運。
- 道理にかなっていること。
- 当然出あうべきめぐりあわせ。道理にかなっためぐりあわせ。
- 優越した立場をもとにして、勝手に振る舞うこと。
引用:goo辞書
社長と直接話すという利運を得た。
類義語②紛れ幸い(まぐれさいわい)の意味
偶然に得られた幸福。僥倖 (ぎょうこう) 。
引用:goo辞書
宝くじが当たったのは紛れ幸いでした。
類義語③棚から牡丹餅の意味
思いがけない好運を得ること、労せずしてよいものを得ることのたとえ。たなぼた。
引用:goo辞書
先輩の案件を担当させてもらえたのは、棚から牡丹餅でした。
「僥倖」と「好機」の違いは?
「僥倖」と「好機」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「僥倖」には思いがけない幸せという意味がありますが、
それに対し「好機」には、物事をするのにちょうどよい機会という意味があります。
「僥倖」は偶然手に入った幸運やチャンスのことを指しますが、「好機」は自らの手で掴むチャンスや機会のことを意味しています。
「僥倖」は英語で『luckily』
僥倖は英語の『luckily』に言い換えることができます。
英語の『luckily』には
- 運よく
- 幸運にも
という意味があります。
「僥倖」の対義語・反対語は『奇禍』
僥倖の対義語は、『奇禍』になります。
奇禍には
- 思いがけない災難
などの意味があり、予測できない事故や災難について語るときに用いられます。
その電話は、彼女が奇禍に遭ったことを知らせるものでした。
「僥倖」は思いがけない幸せという意味で使われ、「奇禍」は思いがけない災難という意味で使われます。