「ご入用」という言葉には、「目上の人にとって必要なものごと」という意味があります。
あるものごとが目上の人にとって必要かどうか尋ねる場面でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「ご入用」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
ご入用の意味は『目上の人にとって必要なものごと』
ご入用の読み方は「ごいりよう」です。
語源は必要なものごとや、それにかかる経費という意味の「入用」で、そこに尊敬の意味合いをもつ接頭語の「ご」を付けた言葉となります。
『ご入用』には
- 目上の相手にとって必要なものごとを意味する表現
などの意味があります。
「ご入用」の正しい使い方を例文で紹介!
「ご入用」は、あるものごとが目上の人にとって必要かどうか尋ねる場面で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
スプーンとフォークはご入用ですか?
例文②
スタッフのサポートがご入用の際はお申し付けください。
例文③
新商品のサンプルがご入用でしたら、ご連絡ください。
例文④
新生活にご入用のものがございましたら、手配いたします。
例文⑤
過去の販売データをまとめた資料をアップロードしましたので、ご入用の方はご参照ください。
【ご入用を使う時の注意点】
「ご入用」は目上の相手に対して使う言葉なので、自分と同等の立場や、目下の相手に使うのは正しくありません。
「ご入用」の類義語・言い換え3選
『ご入用』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- ご所望
- ご要望
- ご必要
類義語①ご所望の意味
ある物がほしい、またこうしてほしいと、望むこと。
引用:goo辞書
お客様がご所望のモデルをお持ちしました。
類義語②ご要望の意味
物事の実現を強く求めること。
引用:goo辞書
クライアントのご要望にお応えするべく、尽力します。
類義語③ご必要の意味
なくてはならないこと。どうしてもしなければならないこと。また、そのさま。
引用:goo辞書
お客様に記入していただくご必要はございません。
「ご入用」と「ご利用」の違いは?
「ご入用」と「ご利用」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「ご入用」には目上の人にとって必要なものごとという意味がありますが、
それに対し「ご利用」には、相手が役立てるものという意味があります。
相手が何かを必要としている場合は「ご入用」を使い、何か使いたい(役立てたい)ものがある場合は「ご利用」を使うのが適切です。
「ご入用」は英語で『need』
ご入用は英語の『need』に言い換えることができます。
英語の『need』には
- 必要
- 入用
という意味があります。
「ご入用」の対義語・反対語は『ご不要』
ご入用の対義語は、『ご不要』になります。
ご不要には
- 必要でないこと
- 不用
などの意味があり、ものごとが必要でないことを表すときに用いられます。
パンフレットがご不要の場合は、処分していただいて構いません。
「ご入用」は目上の人にとって必要なものごとを意味するのに対し、「ご不要」はものごとが必要でないことを意味します。