「穿つ」という言葉には、「穴をあける・通り抜ける・物事の本質をとらえる」という意味があります。
ことわざでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「穿つ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
穿つの意味は『穴をあける・通り抜ける・物事の本質をとらえる』
【穿つの意味】
- 穴をあける。掘る。また、突き通す。貫く。
- 押し分けて進む。通り抜けて行く。
- 人情の機微に巧みに触れる。物事の本質をうまく的確に言い表す。
- 袴 (はかま) ・履物などを身に着ける。履く。
- 新奇で凝ったことをする。
引用:goo辞書
穿つの読み方は「うがつ」です。
語源は漢字の「穿」が「穴」と「牙」を組み合わせた会意文字であり「牙で穴を掘る」という意味であることから、
『穿つ』には
- 穴をあける・掘る・突き通す・貫く
- 押し分けて進む・通り抜けて行く
- 人情の機微に巧みに触れる・物事の本質をうまく的確に言い表す
- 袴 (はかま) ・履物などを身に着ける・履く
- 新奇で凝ったことをする
などの意味があります。
「穿つ」の正しい使い方を例文で紹介!
「穿つ」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①穴をあけるの意味で使う時
「○○を穿つ」のように穴をあけることの意味する時に使われます。
【例文①】
木を釘で穿つことでストレス発散している。
【例文②】
工事現場の人がドリルでトンネルを穿っていました。
例文②本質をとらえるの意味で使う時
「穿った○○」のように本質をとらえることを意味する時に使われます。
【例文①】
彼はいつも穿った意見を聞かせてくれます。
【例文②】
彼女は穿った見方をしているので参考になります。
【穿つを使う時の注意点】
「穿つ」には5つの意味がありますが、現在では「穴をあける」「本質をとらえる」の2つの意味で使われることが多い言葉です。
また、「穿った見方」という短文を「疑った見方」と間違って解釈している場合があります。
例文②のように「穿った見方」は「物事の本質をとらえた見方」の意味なので、使う際が注意が必要です。
「穿つ」の類義語・言い換え3選
『穿つ』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 抉る
- 穿孔
- 核心を突く
類義語①抉るの意味
芯を切りとるのではなく、芯を抉る道具を見つけました。
類義語②穿孔の意味
悪天候で工事が中止になっていたが、ようやくアスファルトを穿孔することができたようです。
類義語③核心を突くの意味
上司は、社長に核心を突く質問をしました。
「穿つ」は英語で『hit the mark』
穿つは英語の『hit the mark』に言い換えることができます。
英語の『hit the mark』には
- 的を当てる・穿つ・正鵠を得る・要領を得る・正鵠を射る
- 的中する・図に当たる・穿つ・図星を指す・急所を突く
という意味があります。
「穿つ」の対義語・反対語はありません
穿つの対義語は、ありません。