「教唆」という言葉には、「ある事を起こすよう教えそそのかすこと」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「教唆」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「教唆」の意味は『ある事を起こすよう教えそそのかすこと』
教唆の読み方は「きょうさ」です。
明確な語源や由来はありませんが、「教」と「唆」のそれぞれの意味は、
- 「教」は、おしえる
- 「唆」は、そそのかす
この2つが合わさってできた言葉です。
『教唆』には
- ある事を起こすよう教えそそのかすこと
- 他人をそそのかして犯罪実行の決意を生じさせること
などの意味があります。
「教唆」の正しい使い方を例文で紹介!
「教唆」は、ある事を起こすよう教えそそのかすことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼は、殺人教唆の疑いで逮捕されたらしい。
例文②
そのコーチは反則をしてでも勝負に勝つよう教唆した。
例文③
直接手を下さなくても、教唆することは立派な罪だ。
例文④
教唆していたことが明るみになれば、ただでは済まない。
例文⑤
彼はそんなつもりはなかったと言っているが、あれは立派な教唆だ。
【教唆を使う時の注意点】
「教唆」は、他人に対してその気にさせることという意味で使われますが、善良なアドバイスをするという意味ではなく、犯罪や不正行為などをするようにけしかけることというニュアンスで使われます。
使用の際には注意しましょう。
「教唆」の類義語・言い換え4選
『教唆』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 焚き付ける
- 吹き込む
- 入れ知恵
- 煽る
類義語①焚き付けるの意味
人をそそのかして何かをさせる。けしかける。
引用:goo辞書
彼は若手に焚き付けて何かを企んでいるようだ。
類義語②吹き込むの意味
ある精神・考え方を教え込む。
引用:goo辞書
彼女は新入社員によからぬことを吹き込んでいる。
類義語③入れ知恵の意味
他人に知恵をつけること。また、他人からつけられた知恵。多く、悪いことにいう。付け知恵。
引用:goo辞書
誰に入れ知恵されたんだ。
類義語④煽るの意味
おだてたりして、相手がある行動をするように仕向ける。たきつける。扇動する。
引用:goo辞書
喧嘩を煽るようなことは言わない方がいい。
「教唆」と「幇助」の違いは?
「教唆」と「幇助」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「教唆」には他人をそそのかして犯罪実行の決意を生じさせることという意味がありますが、
それに対し「幇助」には、他人の犯罪行為を容易にするため、有形・無形の方法で助力することという意味があります。
「教唆」は悪いことをするように誘い込んだりけしかけることを意味していますが、「幇助」は悪いことをしている人を具体的に手伝ったり、手助けしたりする行為を意味しています。
どちらも犯罪に関わる言葉ですので、使用の際には誤用に気をつけましょう
「教唆」は英語で『instigation』
教唆は英語の『instigation』に言い換えることができます。
英語の『instigation』には
- 扇動
- 教唆
- 刺激
- 誘因
という意味があります。
「教唆」の対義語・反対語はありません
教唆の対義語は、ありません。