「煩雑」という言葉には、「こみいっていてわずらわしいこと」という意味があります。
日常生活やビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「煩雑」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「煩雑」の意味は『こみいっていてわずらわしいこと』
煩雑の読み方は「はんざつ」です。
語源は漢字の「煩」と「雑」から来ており、
- 「煩」はわずらわしい、うるさい
- 「雑」はまざる、入り乱れる
の2つが合わさってできた言葉です。
『煩雑』には
- こみいっていてわずらわしいこと
などの意味があります。
「煩雑」の正しい使い方を例文で紹介!
「煩雑」は、日常生活やビジネスシーンで使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
役所での手続きが煩雑で、完了するまでに時間がかかる。
例文②
外部からの意見を取り入れすぎて、業務がとんどん煩雑化していく。
例文③
AIを導入したことで、煩雑な作業もすぐに終えることができます。
例文④
この小説は登場人物が多く、物語が煩雑で理解するのが難しかったです。
例文⑤
煩雑な業務を簡略化したことで、効率よく仕事を進められるようになった。
【煩雑を使う時の注意点】
「煩雑」にはわずらわしいという心情が含まれるので、使う文脈には注意が必要です。
「煩雑」の類義語・言い換え4選
『煩雑』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 繁雑
- 厄介
- 煩多
- ややこしい
類義語①繁雑の意味
なすべきことなどが多すぎて、ごたごたしていること。また、そのさま。
引用:goo辞書
煩雑な仕事に追われて、毎日残業ばかりです。
類義語②厄介の意味
- めんどうなこと。扱いに手数がかかり、わずらわしいこと。また、そのさま。
- めんどうをみること。また、世話になること。
- 他家に寄食すること。居候 (いそうろう) 。
引用:goo辞書
厄介な依頼ですが、断り切れませんでした。
類義語③煩多の意味
用事が多くてわずらわしいこと。また、そのさま。煩雑。
引用:goo辞書
事務作業は簡単だと思われがだが、煩多な業務で意外と忙しい。
類義語④ややこしいの意味
複雑である。こみいってわずらわしい。
引用:goo辞書
上司が介入したことで、話し合いが余計にややこしくなった。
「煩雑」と「複雑」の違いは?
「煩雑」と「複雑」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「煩雑」にはこみいっていてわずらわしいことという意味がありますが、
それに対し「複雑」には、物事の事情や関係がこみいっていることという意味があります。
どちらも物事がこみいった状態であることを表す言葉ですが、「煩雑」にはわずらわしいという心情が含まれるのに対し、「複雑」は感情を含まず、状態のみを指し示して使われます。
「煩雑」は英語で『complicated』
煩雑は英語の『complicated』に言い換えることができます。
英語の『complicated』には
- 複雑な
- 込み入った
という意味があります。
「煩雑」の対義語・反対語は『簡易』
煩雑の対義語は、『簡易』になります。
簡易には
- 簡単で手軽なこと
などの意味があり、物事が簡単で手軽なことを表すときに用いられます。
SDGsの取り組みの一環で、包装の簡易化が進んでいます。
「煩雑」はこみいっていてわずらわしいことという意味で使われ、「簡易」は簡単で手軽なことという意味で使われます。