『醸成』には『 ある状態・気運などを徐々につくり出すこと』という意味があります。
「何となくの意味しか知らない」「使い方が合っているか分からないまま言っていた」という人もいるのではないでしょうか。
言葉の意味や使い方を正しく理解することで、自分の思いや気持ちを簡単に表現することができたり、コミュニケーションの質を高めることができます。
この記事では『醸成』の意味や使い方を例文などで、分かりやすく紹介していきます。
醸成の意味は2つ
「醸成」の読みは「じょうせい」になります。
元は、原料を発酵させて酒、醤油、味噌などを造ることを意味していますが、時間がかかり徐々にゆっくり変化していく様から「人々の間に少しずつ雰囲気や考え方などがつくりだされること」を意味する言葉で「醸成」が使われるようになりました。
『醸成』には
・ 原料を発酵させて酒や醤油などをつくること
・ある状態・気運などを徐々につくり出すこと
などの意味があります。
醸成の正しい使い方を例文で紹介!
『醸成』は、会社やグループ、サークルなど様々な集まりの仲間意識や考え方・雰囲気などを時間をかけて築き上げていく時に使われる言葉です。
例文を見て、正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
今度のサークルの集まりでは、楽しい雰囲気を醸成できるようにしていきたい。
例文②
今回の目的は、仕事に対するプロ意識を醸成することです。
例文③
チーム全体のやる気を上げるために、意識改革の醸成を図れるような資料を作成する。
例文④
不安を醸成するような状況になっている。
例文⑤
今後もいい関係を醸成していきたいと思っています。
【注意点】
「醸成」は「ある状態・気運などを徐々につくり出すこと」の意味があるように、徐々にゆっくり作り出されることを意味しています。
急に雰囲気が変わったり、一気に進んだりした時には「醸成」とは言わないので注意して下さい。
醸成の類義語・言い換え5選
『醸成』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
①惹起(じゃっき)
②涵養(かんよう)
③養成する
④養う
⑤かもし出す
類義語①惹起(じゃっき)の意味
- 問題や事件などをひきおこすこと。
- 刺激などにより誘発すること。
引用:weblio辞書
あなたの態度が、今回問題を惹起させた。
類義語②涵養(かんよう)の意味
水がしみこむように、少しずつ自然に養い育てていくこと
引用:weblio辞書
類義語③養成するの意味
[名](スル)養い育てること。また、教え導いて一定の技能を身につけさせること。「想像力を―する」「パイロットを―する」
引用:goo辞書
徐々にプロ意識を養成していく。
類義語④養うの意味
1 自分の収入で家族などが生活できるようにする。扶養する。
2 衣食などのめんどうを見ながら育てる。養育する。
3 食物を与えて飼う。
4 育て蓄える。力や習慣をしだいにつくり上げる。「英気を―・う」「日ごろから実力を―・う」
5 療養する。養生する。
6 子供や病人などの食事の世話をする。
7 養子にする。
引用:goo辞書
類義語⑤かもし出すの意味
ある気分や感じなどを作り出す。「楽しい雰囲気を―・す」
引用:goo辞書
彼女は独特な雰囲気を,かもし出している。
醸成は英語で『 foment』『 cultivate』
醸成は英語の『 foment』『 cultivate』で、表現することができます。
foment
They accused his words of fomenting unrest within the team.(彼の言葉はチーム内の不安を醸成させています。)
cultivate
醸成の対義語・反対語はありません
醸成の対義語は、ありませんでした。
「醸成」の明確な対義語はありませんが、「徐々にゆっくり作り出す」の反対の意味で「急ごしらえ」「速攻」など「急いで作り出す」という意味合いの言葉に変え使用して下さい。