「包含」という言葉には、「つつみこみ、中にふくんでいること」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「包含」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「包含」の意味は『つつみこみ、中にふくんでいること』

包含の読み方は「ほうがん」です。
明確な語源や由来はありませんが、「包」と「含」のそれぞれの意味は、
- 「包」は、ひとまとめにする
- 「含」は、内部にふくみ持つこと
この2つが合わさってできた言葉です。
『包含』には
- つつみこみ、中にふくんでいること
などの意味があります。
「包含」の正しい使い方を例文で紹介!

「包含」は、つつみこみ、中にふくんでいることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

この資料には、両社の契約内容が包含されています。
例文②

多くの問題を包含していたプロジェクトだったが、無事に終わった。
例文③

部長からの話は2つの意味が包含されていた。
例文④

この新商品は、いくつかの新しい機能が包含されています。
例文⑤

多くの案件は、メリットとデメリット、どちらも包含している。
【包含を使う時の注意点】
「包含」は日常会話よりもビジネスシーンで使われる言葉です。
堅苦しい印象を持たれやすい用語ですので、使用の際には注意しましょう。
「包含」の類義語・言い換え4選

『包含』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 包摂
- 内包
- 包容
- 内含
類義語①包摂の意味
一定の範囲の中につつみ込むこと。
引用:goo辞書

りんごは果物という概念に包摂されます。
類義語②内包の意味
内部にもっていること。
引用:goo辞書

どんな計画も多少のリスクを内包している。
類義語③包容の意味
包み入れること。包み込んでいること。
引用:goo辞書

彼には他人を包容する力がある。
類義語④内含の意味
内部に含むこと。内包。
引用:goo辞書

この案件は、次のような問題を内含しています。

「包含」と「包括」の違いは?

「包含」と「包括」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「包含」にはつつみこみ、中にふくんでいることという意味がありますが、
それに対し「包括」には、全体をひっくるめてまとめることという意味があります。
「包含」は、何かの中に部分的に含まれていることを表す言葉で、「包括」は全体をカバーするというような意味合いで使われます。
どちらも、物事をまとめる際に使われる言葉ですが、ニュアンスが若干異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「包含」は英語で『inclusion』

包含は英語の『inclusion』に言い換えることができます。
英語の『inclusion』には
- 包含
- 包括
- 算入
- 中に含まれるもの
- 含有物
という意味があります。
「包含」の対義語・反対語は『隔離』

包含の対義語は、『隔離』になります。
隔離には
- へだたること
- へだて離すこと
などの意味があり、離れていることを表す際に用いられます。

彼女は世間から隔離されて育ちました。
つつみこみ、中にふくんでいることという意味の「包含」に対して、へだたることやへだて離すことという意味の「隔離」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
