『バイアス』はビジネスシーンでよく使われるカタカナ語で、『先入観・偏見』という意味があります。
初めて『バイアス』と聞いた時は難しいと感じたり、日本語で言ってよ!と思ったこともあるのではないでしょうか。
しかしビジネス用語の意味を知り、使い方を覚えていくことで、コミュニケーション能力や文書の読解力が向上していくでしょう。
この記事では『バイアス』の意味や、シーン別での使い方や例文などを分かりやすく紹介します。
バイアスの意味は2パターン
【バイアスの意味】
1 織物の布目に対して斜めであること。また、それに沿って裁った布地。バイヤス。「生地を―に使う」
2 「バイアステープ」の略。
3 真空管やトランジスターを適切に作動させるため、その端子間に加える直流電圧。バイヤス。
4㋐社会調査で、回答に偏りを生じさせる要因となるもの。質問文の用語や質問の態度などについていう。
㋑先入観。偏見。
引用:weblio辞書
カタカナ語のバイアスは英語の『bias』が語源となっており、どちらにも『先入観』という意味があります。
ビジネスシーンだけでなく、医療や心理学用語としても使われます。
バイアスの意味①『先入観』
バイアスは、前もっていだいている固定的な観念。それによって自由な思考が妨げられる場合にいう。先入見。先入主。「―にとらわれる」
引用:weblio辞書
『バイアス』には
・前もって抱いている固定的な観念
・先入見
・先入主
などの意味があります。
この記事にはたくさんのバイアスがかかっているから、腑に落ちないな
バイアスの意味②『偏見』
かたよった見方・考え方。ある集団や個人に対して、客観的な根拠なしにいだかれる非好意的な先入観や判断。「―を持つ」「人種的―」
引用:weblio辞書
『バイアス』には
・偏った見方
・非好意的な判断
などの意味があります。
バイアスのかかる意見を言われると悲しくなる
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バイアスの正しい使い方(ビジネスシーンで使う場合)
ビジネスシーンで使う『バイアス』は、『先入観』『偏見』などがあります。
例文①先入観という意味で使う時
【Before】
自分の先入観を重視しすぎると柔軟な対応が出来ないのでやめましょう
【After】
自分のバイアスを重視しすぎると柔軟な対応が出来ないのでやめましょう
例文②偏見という意味で使う時
【Before】
世の中たくさんの人がいるのだから偏見で判断してはいけないよ
【After】
世の中たくさんの人がいるのだからバイアスで判断してはいけないよ
例文③『バイアスがかかる』
『バイアスがかかる』は主にビジネスシーンで使われる言葉で、『意見を左右するような先入観』『色眼鏡で人や物事を見て優遇する』などの意味があります。
例文③
【Before】
課長は若い女性社員には優しくする偏りがあり、男性社員には強くあたってくる。
【After】
課長は若い女性社員に対するバイアスがかかっており、男性社員には強くあたってくる。
例文④『バイアスをかける』
『バイアスがかかる』は先入観によって無意識に人や物を優遇するということでしたが、『バイアスをかける』は以前からもっている情報やイメージに影響され、意識的に偏った考え方で人や物事を見るということです。
例文③
【Before】
自分の偏った考えで、社員のことを見るような上司にはならないように気をつけよう。
【After】
社員に対してバイアスをかける上司にはならないように気をつけよう。
ビジネスシーンで『バイアス』と言われた時は、『先入観・偏見』と受け取ると良いでしょう。
【注意点】
バイアスを全て排除することが良いことではなく、自分の中にも何かしらのバイアスがあることを理解し、意識することが大事です。排除ばかりではなく受け入れていくことを念頭に考えていきましょう。
バイアスの類義語・関連用語4選
『バイアス』の類義語は4つあります。
①偏向
②贔屓
③思い込み
④色眼鏡
類義語①偏向の意味
マスコミの偏向報道にはうんざりしています。
類義語②贔屓の意味
気に入った人を特に引き立てること。後援すること。また、引き立てる人。「同郷の力士を―にする」「弟のほうを―してかわいがる」「―の客」「―筋」
引用:goo辞書
部長はいつも女性社員を贔屓しているように感じます。
類義語③思い込みの意味
深く信じこむこと。また、固く心に決めること。「―の強いやつ」
引用:goo辞書
類義語④色眼鏡の意味
女だから、若いから、とすぐに色眼鏡で見てくるのはやめてほしい・・。
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バイアスの対義語・反対語は『中立的』
バイアスの対義語は、中立的になります。
中立的には
・どちらにも加担しない
・間の立場を取る
・戦争や紛争に関与しない
などの意味があり、公平を表す時に用いられます。
偏りを意味するバイアスと、公平を意味する中立でバランスをとりながら、意見の違いや相手の理解を深め、より良い情報を得ていくことが大切になるでしょう。