「傍観者」という言葉には、「傍らでただ見ているだけの者」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「傍観者」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「傍観者」の意味は『傍らでただ見ているだけの者』

傍観者の読み方は「ぼうかんしゃ」です。
語源は、ただそばで見ている状態を表す「傍観」と、「〜する人」という意味の「者」が組み合わされた言葉です。
『傍観者』には
- 傍らでただ見ているだけの者
- 参画しない者
などの意味があります。
「傍観者」の正しい使い方を例文で紹介!

「傍観者」は、傍らでただ見ているだけの人を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼はいつも会議中に発言しない傍観者だ。
例文②

いつまでも傍観者のままでは、仕事を覚えないよ。
例文③

子供の頃の私は、それがいじめだと分かっていたのにただの傍観者だった。
例文④

大きな災害が起こるたびに、傍観者のままでよいのだろうかと自問自答する。
例文⑤

君も、傍観者でいるのではなく、主体的に関わるべきですよ。
【傍観者を使う時の注意点】
「傍観者」は、一般的に消極的である様子や、無関心な態度を表す言葉として使われます。
そのため、否定的な文脈で用いられる場合が多いので、使用の際には注意が必要です。
「傍観者」の類義語・言い換え3選

『傍観者』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 観察者
- 立会人
- 第三者
類義語①観察者の意味
観察する人。物事をくわしく見て事情を分析する主体。
引用:Weblio辞書

彼女は観察者として、この件に携わっています。
類義語②立会人の意味
あとの証拠のために、その場に立ち会う人。
引用:Weblio辞書

彼に現場検証の立会人になってもらった。
類義語③第三者の意味
当事者以外の人。その事柄に直接関係のない者。
引用:goo辞書

第三者の意見を聞きたいところだ。

「傍観者」と「観衆」の違いは?

「傍観者」と「観衆」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「傍観者」には傍らでただ見ているだけの者という意味がありますが、
それに対し「観衆」には、興行物や催し物などを見物しに集まった大勢の人々という意味があります。
「傍観者」は、何に対しても関与せず無関心である人を表す言葉ですが、「観衆」はイベントなどの催し物を見る人を意味しています。
どちらも何かを見ている人を表す言葉ですが、ニュアンスが異なりますので、時と場合に応じて使い分けましょう。
「傍観者」は英語で『onlooker』

傍観者は英語の『onlooker』に言い換えることができます。
英語の『onlooker』には
- 傍観者
- 見物人
という意味があります。
「傍観者」の対義語・反対語は『当事者』

傍観者の対義語は、『当事者』になります。
当事者には
- その事柄に直接関係している人
などの意味があり、その事柄に直接関係している人を表す際に用いられます。

事故の当事者同士で話し合いをもちました。
傍らでただ見ているだけの者という意味の「傍観者」に対して、その事柄に直接関係している人という意味の「当事者」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
