「あっけらかん」という言葉には、「何もなかったように平気でいるさま」などという意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「あっけらかん」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「あっけらかん」の意味は『驚いたりあきれたりして、ぼんやりしているさま』『何もなかったように平気でいるさま』

あっけらかんの読み方は「呆気らかん」です。
語源は諸説ありますが、口をぽかんとあけた様子を表す「あんけ」という言葉だと言われています。
その後、「あんけらかん」という言葉になり、発音しやすいように促音化されたのが「あっけらかん」です。
『あっけらかん』には
- 驚いたりあきれたりして、ぼんやりしているさま
- 何もなかったように平気でいるさま
- 何事もあまり気にせず、けろっとしているさま
などの意味があります。
「あっけらかん」の正しい使い方を例文で紹介!

「あっけらかん」は、驚いたりあきれたりして、ぼんやりしているさまや、何もなかったように平気でいるさまを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

失敗しても彼はあっけらかんとしている。
例文②

彼女があっけらかんとしている様子に、気が抜けてしまった。
例文③

妹は、あっけらかんとした性格で、細かいことを気にしません。
例文④

受験に落ちたのに、息子はあっけらかんとしている。
例文⑤

スマホを落としても、彼女はあっけらかんとしていた。
【あっけらかんを使う時の注意点】
「あっけらかん」は、驚いたりあきれたりして、ぼんやりしているさまと、何もなかったように平気でいるさまの2つの意味がありますが、後者の何事もあまり気にせず、けろっとしているというニュアンスで使われるのがほとんどです。
「あっけらかん」の類義語・言い換え4選

『あっけらかん』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 平然
- 平気
- 素知らぬ顔
- いけしゃあしゃあ
類義語①平然の意味
何事もなかったように落ち着きはらっているさま。
引用:goo辞書

彼女は何があっても平然としている。
類義語②平気の意味
心に動揺がないこと。落ち着いていること。また、そのさま。平静。
引用:goo辞書

失敗しても平気だよ。
類義語③素知らぬ顔の意味
知っているのに知らないふりをしている表情を表す言い回し。
引用:Weblio辞書

彼は一連の騒動中、素知らぬ顔で見て見ぬ振りをしていた。
類義語④いけしゃあしゃあの意味
憎らしいほど平然としているさま。
引用:goo辞書

あんなことをしておいて、いけしゃあしゃあとよく今日来られたね。

「あっけらかん」と「いけしゃあしゃあ」の違いは?

「あっけらかん」と「いけしゃあしゃあ」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「あっけらかん」には何もなかったように平気でいるさまという意味がありますが、
それに対し「いけしゃあしゃあ」には、憎らしいほど平然としているさまという意味があります。
「あっけらかん」は無頓着ではあるが軽く明るい印象で、ポジティブな場面で使われますが、「いけしゃあしゃあ」は、図々しく悪びれない態度を表し、ネガティブな文脈で使われます。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「あっけらかん」は英語で『absentmindedly』

あっけらかんは英語の『absentmindedly』に言い換えることができます。
英語の『absentmindedly』には
- ぼんやりと
- うわの空で
という意味があります。
「あっけらかん」の対義語・反対語は『取り乱す』

あっけらかんの対義語は、『取り乱す』になります。
取り乱すには
- 心の落ち着きを失う
- 見苦しいようすをする
などの意味があり、心の落ち着きを失うことを表す際に用いられます。

急に彼女は取り乱し、部屋から出ていった。
何もなかったように平気でいるさまという意味の「あっけらかん」に対して、心の落ち着きを失うことという意味の「取り乱す」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
