「機知」という言葉には、「その場に応じて、とっさに適切な応対や発言ができるような鋭い才知」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「機知」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「機知」の意味は『その場に応じて、とっさに適切な応対や発言ができるような鋭い才知』
機知の読み方は「きち」です。
明確な語源や由来はありませんが、「機」と「知」のそれぞれの意味は、
- 「機」は、きっかけ
- 「知」は、知識や理解
この2つが合わさってできた言葉です。
『機知』には
- その場に応じて、とっさに適切な応対や発言ができるような鋭い才知
- ウイット
- エスプリ
などの意味があります。
「機知」の正しい使い方を例文で紹介!
「機知」は、その場に応じて、とっさに適切な応対や発言ができるような鋭い才知を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼の機知に富んだ一言は、本当に尊敬する。
例文②

彼女はすぐに機知を働かせて、トラブルを回避した。
例文③

彼はどんな場面でも機知に対応することができる。
例文④

わたしももっと機知に富んだ言動ができるようになりたい。
例文⑤

今日は特に彼の機知が光った。
【機知を使う時の注意点】
「機知」は臨機応変で賢明な言動を表す言葉です。
予期せぬことが起こったときやトラブル場面を、素早く賢く対応したというニュアンスで使われますので覚えておきましょう。
「機知」の類義語・言い換え4選
『機知』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 頓知
- 機転
- エスプリ
- ウイット
類義語①頓知の意味
その場に応じて即座に出る知恵。機知。
引用:goo辞書

彼の頓知の聞いた発言のおかげて場が和んだ。
類義語②機転の意味
その場に応じた、機敏な心の働かせ方。
引用:goo辞書

機転の効く後輩がいてくれると助かる。
類義語③エスプリの意味
機敏な才気。機知。
引用:goo辞書

彼はエスプリの効いたジョークが得意だ。
類義語④ウイットの意味
気のきいた会話や文章などを生み出す才知。機知。とんち。
引用:goo辞書

彼のウイットに富んだコメントが好きです。

「機知」と「機転」の違いは?
「機知」と「機転」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「機知」にはその場に応じて、とっさに適切な応対や発言ができるような鋭い才知という意味がありますが、
それに対し「機転」には、その場に応じた、機敏な心の働かせ方という意味があります。
「機知」は、知識や思考を活かして賢く対応する能力を表し、「機転」は、急な変化に素早く適応して対応する能力を意味します。
どちらも柔軟な反応を意味する言葉ですが、ニュアンスが若干異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「機知」は英語で『wit』
機知は英語の『wit』に言い換えることができます。
英語の『wit』には
- 理知
- 知力
- 機知
- ウイット
- 頓知(とんち)
- 気転
などという意味があります。
「機知」の対義語・反対語は『愚鈍』
機知の対義語は、『愚鈍』になります。
愚鈍には
- 判断力・理解力がにぶいこと
- 頭が悪くのろまなこと
などの意味があり、判断力・理解力がにぶいことを表す際に用いられます。

愚鈍なやつに用はない。
その場に応じて、とっさに適切な応対や発言ができるような鋭い才知という意味の「機知」に対して、判断力・理解力がにぶいことという意味の「愚鈍」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
